【DTM】歌もの(ボカロ曲)ストリングスアレンジの打ち込みが簡単に上手になる11のコツ

公開日: : 最終更新日:2015/11/28 テクニック

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【DTM】歌もの(ボカロ曲)ストリングスアレンジの打ち込みが簡単に上手になる11のコツ
ここ数年ストリングスアレンジに力を入れてきたこおろぎさんですが、知識をひけらかすためにストリングスアレンジのコツをまとめてみる事にしました。

ちょうどかずくんPさんの曲「あの公園のあった場所 」のストリングスがお手本っぽく入れられたので、この曲を使って解説します。

聴き取りやすいようにストリングスのみのバージョンもご用意しました。DL出来ます。

ついでにMIDIファイルもご用意しました。ここからDLしてください。

データ上でベロシティが弱くなっている所はLASSでスライドさせてる所です。ピッチベンドは使ってません。デクレッシェンドはDAWのオートメーションで書いてます。

曲に合わせた人数感と距離感の音色を使う

・バンド系の軽快な曲だったら、4〜8人くらいの人数感で、アタックがよく聴こえるような音色がいいです。ここでホールの残響がついてるオーケストラ系の音色だとかっこ悪い。

・バラードや壮大な曲だったら16〜32人くらいの大人数で鳴らしてるような、分厚くて距離が遠い感じの音源。

・ピアノ弾き語りなどの寂しい曲はソロや少人数の音源。

僕の場合、少人数の時はLA SCORING STRINGS(LASS)を人数調整して使います。大人数の時はOrchestral EssentialsのStringsを使います。

音源を買う時に自分の作りたい曲をイメージして、合いそうなものを選びましょう。

パートの数と重ね方に気をつける

他の音との兼ね合いでパートの数と重ね方を変えましょう。

バラードはピアノ+ストリングスのような編成だと1stヴァイオリン、2ndヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの5パート使ったりしますけど、ギターやドラムなどが入る曲では1stと2ndのユニゾンだけにしたり。

疾走感がある曲や他の音が多い曲、スタイリッシュにしたい場合などは基本1st、2ndヴァイオリンのオクターブのみですね。たまにトップから6度のハモりを入れる感じ。

パートや楽器を増やすとどんどんフレーズが曖昧で薄くなっていくことを頭に入れておくとよいですね。

あと、バラードなどのサビで4パート使う時のフレーズの割り振り方は、

・1stヴァイオリン、2ndヴァイオリンでオクターブ、ヴィオラ、チェロは和音で2stヴァイオリンに対してのハモり

・1stヴァイオリン、2ndヴァイオリンでオクターブ、ヴィオラ、チェロは伴奏的な別の動きで残りの和音を補強

・1st.ヴァイオリン、2nd.ヴァイオリンでオクターブ、ヴィオラ、チェロをオクターブにしてさらにもう一つの別のフレーズ

が僕がよく使うパターンです。基本エレキベースをコントラバスに見立てて和音を組みます。音域が低い場合は2ndヴァイオリンとヴィオラの役割をを交代させます。

基本は4パートなんですが、5パート以上にしたい時はディヴィジ(セクションを分けて)します。この曲はこんなん。

この場合はたまたま1stヴァイオリンをディヴィジしてますけど、バランスを聴きながらどのパートをわけたらいいか考えるといいですね。

フレーズの終わりは必ずデクレッシェンド、またはクレッシェンドさせる

伸ばしっぱなしはかっこ悪いです。弱いフレーズの時は入りをクレッシェンドにしてもいい感じになります。

この曲で言うと00:50〜がデクレッシェンド、3:21〜がクレッシェンド、1:11〜が入りのクレッシェンドです。

駆け上がり、駆け下がりは奇数拍

3、5、7連符などを使って駆け上がりを華麗に演出。3拍子の場合は4連符とかね。とにかくリズムを外すと駆け上がってる感がでます。7連符だとちょうど1オクターブの駆け上がりになりますね。

イントロでの駆け上がり。

音が足りない時は半音で繋ぐのも有効です。

奏法を工夫する

奏法を変える事で表情をつけていく事ができます。

歯切れよく弾くスタッカート(スピッカート)、弦を指で弾くピチカート、弓を早く動かすトレモロ。この3つが一番使いますね。大体のストリングス音色で入ってるんじゃないでしょうか。

この曲は1:00〜などにピチカート、1:28〜などにトレモロ、1:40〜などにスタッカート、3:30〜などにスピッカートが入ってます。スピッカートはスタッカートとほとんど一緒ですけど、弦の上で跳ねるように弾く奏法ですね。

トップ(ストリングスの中で一番目立つ音)をメロディ、ベースと被らせない

トップの音をメロディライン、ベースラインと同じにならないようにすると、歌とストリングスを分離させて聴かせることができます。この曲だとこんな感じ。赤が歌、青がストリングス、赤紫がベースです。

DAWでピアノロールを見ながらやると楽ですね。交差して同じ音になるのは大丈夫。一部メロディのユニゾンもありですが、中途半端はよくないです。そして分離させつつストリングス自体の線をメロディックに。聴きながら調節しましょう。

ちなみにとくさんはメロディと同じ場合が多いですね。メロディを補強でき、力強さが出ていいと思います。ラインが少ない分メロディが印象に残りやすいですし。

逆にベースとのユニゾンは特別な意図が無い限りやめておくべきです。

リズムを合わせない

歌のリズム、コードチェンジのリズムとストリングスをずらすと分離感高いです。会話するような感じになるといいですね。あと、メロディの一番高くなる所とストリングスラインの一番高い所をずらすのも有効です。

とにかく逆に動く

メロディ、ベースラインと逆方向に進行するようにするといい感じです。同じ方向に動くと並達5度とかそういうめんどくさいルールが色々発生するのでとにかく逆に動きましょう。

メロディはあまり跳躍させない

長2度、短2度(半音)で音を繋いでいくのが基本。6度以上跳躍してる時は駆け上がりを使って繋ぎます。たまに跳躍を使うとアクセントになっていい感じです。

跳躍させない2

ちょっと関係ないですが、トップのメロディが増2だと気持ち悪い時があります。合ってるんだけど変だなあと思ったら思い出してあげてください。
増2度はなるべく避ける2

メロディとのインターバルは3度、6度がよく響く

3度、6度のインターバルが鉄板です。

和風曲だと4、5度がハマる場合がありますが、基本的には4度、特に5度は避けた方がいいです。また、2、4、5、7度を平行で動かす事もなるべく避けた方がいいです。ハモりを作った事がある人なら納得できると思いますが、響きがあまりよくないです。

わかんない人は一度じっくり聴き比べてみる事をオススメします。これが駄目な音か〜って頭に入れておくと次に自分がやった時に無意識に避けられるようになります。まあ僕わりとやってたりしますけどね← 違和感がなければ大丈夫です(適当)

平行させるのは2つまで

これはわりとどうでもいいんですけど、メロディとストリングスのラインを平行移動させるのは2つまでのほうが分離して聴こえます。3つだと「ハモり」に聴こえるんですよね。もちろんわざと狙ってもいいと思いますが。

 

というわけでこんな感じです!!またなにかあったらちょくちょく追記していきたいと思います。

そして、「かずくんPさん【初音ミク】 あの公園のあった場所 【オリジナルMV】にストリングス入れた」の記事の中でこの曲のストリングスについてもっと詳しく解説してみました。

こちらも参考に。僕が全部アレンジした曲です。複雑にストリングスを絡ませることが出来ました。

こちらもどうぞ

軽やかでポップな歌モノストリングスアレンジの打ち込みをする10のコツ

 
最後の方は難しくなっちゃいましたけど、対位法を簡潔に説明しようと頑張った結果なので褒めてください。対位法についてはこちらのブログで。

【教則本】複数のメロディを同時に美しく鳴らす謎の技術の本 ウォルター・ピストン、長谷川 良夫 対位法レビュー | こおろぎさんち

ストリングスの楽器そのものの知識ならこちらの本がやさしく、詳しく載ってます

このサイトもパートの基礎がわかりやすい。

ストリングスアレンジはパート編成が鍵になる! | 楽器.me

僕が使ってるストリングス

ストリングス以外も充実してておすすめなOrchestral Essentials。音は遠め。

記事
ソフト音源】使い勝手がすんごくいい総合オーケストラ音源 ProjectSAM Orchestral Essentials 徹底レビュー

初心者は買わない方がいいと断言できるLASS

記事
【ソフト音源】audiobro LA SCORING STRINGS(LASS) レビュー

 
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  4. とぷ より:

    >曲に合わせた人数感と距離感の音色を使う
    LA Stringsだといらないのかもしれないですけど。

    関連する小技として、各アンサンブルの音と
    各ソロの音をレイヤーで使うなんてのもありますね。
    VcパートにVcのソロ音を混ぜるとか。
    音に芯が欲しい時に使ってます。
    1st Vnを朗々と歌わせたいところに混ぜてやると、
    個人的にはいい感じになってる…のかなあ…?と思います。

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  • フリーランスの作・編曲家。ドラマ、舞台、CM、Youtube、VRなどの映像やゲーム、アプリの音楽を作ったり、歌モノの編曲をしたり、ワインを飲んだりスプラトゥーンで遊んだりしてます。ファンタジーな音楽が好き。→詳しく

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