最近オーケストラのスコアを読むのが習慣にありつつあるこおろぎです。
元々教則本マニアですが、スコアの情報量は教則本の比じゃないと思ってます。
そこで、アナライズしながらブログ書けば両方同時にできる。
というわけでやりますね。
本日はストラヴィンスキー(Stravinsky)の「火の鳥 1919年版」(The Firebird Suite)
いくつかバージョンがあるのですが、1919年しかスコアがなかったのでそれにしました。ちょうど2管編成なので一番参考にしたい編成でした。
このYoutubeの演奏を元にアナライズしていきます。
1 序章 Introduction
0:16〜 最初はチェロ、コンバス、グランカッサで。バルトークも使いそうな、調が曖昧な音列ではじまります。拍子は12/8。
ぶつかりそうなほど低いトロンボーンも重なってきます。
1:09〜 木管が主役になるんですが、ここでのポイントは、2つのパートをを交差して鳴らしてる所。これでグロテスクな効果を出してるんですねわかります。こういう交差はこの後も頻繁に出てきます。
2:00〜 出ました。ストリングスのハーモニクスをスライドしながら鳴らすというストラヴィンスキーの得意技。
んで半音上に転調して、アルトフルートが出せるギリギリの音域で最初のモチーフを演奏する。その後も移高しながら色々な楽器でこのモチーフを奏します。
重ね方にも注目すると、主な旋律に対して音量が低めになるようにしてある。例えばフルート1本の旋律に対して2パートにディビジした弦の伴奏とか。あと気がつくのはあまり音色を混ぜてない事かなあ。
3:14〜 ここのチェレスタの使い方すごく好きです。F7の第2回転形上での無調みたいなフレージング。なにげに11連符。
2 火の鳥の踊り The Firebird and its Dance
3:24〜2/4拍子3:29〜 駆け上がりとトレモロが別パートになってる。
そしてここ、結構自然に聴こえるんですが、スコアははめちゃめちゃ。
これを同時に鳴らしてる。
一応パート毎に色付けしてみたんですが、木管が反行して動いてるのと弦が交差しまくってるのがやばい。
スコア見ないとこういうのってわからないんですよね。
3 火の鳥のヴァリアシオン Variation of the Firebird
3:38〜 この鳥が羽ばたくような感じ、是非モノにしたい
主役は木管。6/8拍子の三連ベース。それに対してクラリネットが32分音符で入る。コード進行は案外簡単でクリシェになってるだけ。半音階多い。
ストリングスは高い音域。ピチカートとトレモロを重ねてある。
4:00〜 もはや意味不明。半音ずつ上がる音に半音で下がる音を重ねてる。対位法的、色彩的に考えた方がよさそう。
4:01〜 「魔法使いの弟子」を思わせるような楽器の使い方。ここも自分の中に入れたいので徹底的に分析しよう。
ここのコードがBb7911。オーボエ、トランペットのミュート、ホルンで和音を詰んである。
4:42〜 ピッコロの人頑張ってます。ここのピアノとの掛け合いがまた無調っぽい。
今日はここまで。時間がかかりますね…しかし、細かい所まで分析できる感じがしていいかもしれない。ブログとして出さなきゃいけないと思うと頑張れる。
この「火の鳥」は後の「春の祭典」へのつながりや元になったもの、捨てたものが見え隠れして楽しいです。
あと、スクショの打ち込みが間違ってる場合がちょくちょくあると思いますが気にしないでください・・・・
リンク
・イーゴリ・ストラヴィンスキー – Wikipedia
・火の鳥 (ストラヴィンスキー) – Wikipedia
・あらすじ