DAWのマスターに挿して使う音場較正プラグイン Ik Multimedia『ARC System』。
勘違いしてARC1の方を買ったんですが、めげずにレビューしよう・・・
ARC2を買う人にもちょっとは参考になるだろう・・・・
とりあえず結果から言うと結構いいです。人によっては価格以上の効果があると思います。
音だけ聴くとそこまでたいした事ないなあと思ったんですが、実際EQしてみるとやりやすさが全然違う。とくに低音。びっくりするほど「見える」。
ベース、キックの処理が楽すぎる・・・特に僕の家は低域が乱れてるので恩恵すごいです。
うちの測定結果はこんな感じ。
オレンジ:元 白:修正後 の周波数です。
5kHz、200Hzあたりが膨らんでるなーとは思ってたんですが、わりと予想通りで安心です。結構左右で音が違う。Lの100Hzどうした。
高域が上がってたから僕の曲は地味目に仕上がってたんですね。
Full Range Bass Correctionがすごい
Full Range Bass Correction っていうボックスをチェックすると、低音の方までガッツリ修正が入ります。
これがヤバい。「このスピーカーってこの低さの音まで出るんだ」って思いました。
最初は元音と変わりすぎて違和感があるんですが、慣れてくるとこの「見える」感じが最高です。そして単純に低音上がるとかっこ良く聴こえるんでテンションも上がる。
実はサブウーファーを持ってるんですが、スピーカーとの組み合わせがうまくいかなくて、マスタリング時の低音の確認くらいにしか使えなかったんですよね・・・・
うちのスピーカーくらいだと(FOSTEX NF-01A)もうウーファーいらないくらい低音出るんで、クラブでかけるような、超低音が大事な曲じゃなければまず問題ないと思います。
あと、2chにしか対応してないので、サブウーファー込みの調整は出来ません。シリアル接続にすればいいんですけど、うちは音質劣化が怖いのでやりません。
ちなみにARC2は低域の解像度が4倍らしいです。
修正前にベストをつくすのが大事
色々褒めましたけど、「出音にEQするだけ」っていう感じは拭えないですね。
僕の場合は定位とか位相がもともとそこまで気にならなかったので、そっち方面の効果はよくわからないですし、音の荒さとか、奥行き感なんかはあまり変わらないです。ただ周波数がフラットになっただけって感じです。
まず、スピーカーのポジションとか、ハードウェアとか、そういう外的な要素を出来るだけちゃんと整えたほうがいいかなと思います。限界まで色々やって、最後の仕上げにARCを使う感じ。
でも部屋のチューニングがいい加減でもそれなりの音になると思うので、大雑把な人にもオススメかも。
セットアップ方法について
ソフトの説明に複数の場所で測定って書いてあるんで、部屋が広くないといけないのかなって思ってたんですが、普段自分の聴いているポジション付近を適当にバラけて測定すればいいだけなので、部屋の広さは関係ないです。
それどころか自由度が高くて、後ろに人がいる場合など、複数ポジションの測定が出来るのがいいです。狭い部屋だと壁際で低音が強かったりしますからね。
測定自体は1回で30分以内。
そして一度測定してしまえば、ミキサーの最終段に挟むだけですぐ使えるんで楽です。プリセットも何種類か作れるみたいなので、一人の時用とか、人が来た時用とか作っとくといいかもしれないですね。
あと、DAWの最終スロットに挟むのですが、プラグインなので書き出しの時にはずさなきゃいけないのがちょっとめんどい。間違ってそのまま書き出さないように注意しないとね。
おわりに
2にアップグレードしました
音場補正ソフトウェア IK Multimedia ARC System 2 を導入したけどやっぱりマストですこのプラグイン
その後ARCが動かなくなったのでSonarworks『Reference』に乗り換えました