今回は周波数追従型ダイナミックEQ、oeksoundの『soothe』(スース)について書いていきます。
評価★★★☆☆
・周波数追従型中高域用ダイナミックEQ
・カットのみ
・滑らかに効くディエッサーのような効果
・音程が変化する楽器に有効
・範囲は200hzから20kHzまで
めっちゃ滑らかに効くディエッサー
周波数追従型中高域ダイナミックEQとはどういうことなのか。
これを見てもらえば早いかもしれません。
アナライザのようにウネウネしている波形、これは周波数に対してのリダクション量です。
周波数が出っ張っている部分にリアルタイムで追従して、逆向きのEQがかかるようになっています。
これによって「めっちゃ滑らかに効くディエッサー」のような効果が得られます。そもそも、元々はディエッサーとして使うために開発されたようですね。
白いラインが、かかっている部分と深さ。左の大きなつまみが、全体のかかる深さ。かかり具合の細かさも調節できます。また、カットしかできません。
色々な場面で使えそう
ボーカルのディエッサーとしてだけでなく、他の楽器にも使えます。
特に、音程がある楽器で、おまけにピークが移動してしまう楽器に有効そう。
そう、ピアノ、お前のことだ。
ピークが移動してしまう楽器には、今までざっくりとした範囲でしかコンプレッサーやEQをかけることができなかったんですよね。sootheなら追従しつつピンポイントでカットしてくれる。
公式では、
・飽和したマイクで録音されたボーカルの歯擦音
・アコースティック・ギターやダブルベースのフィンガーボード・ノイズ
・シンバル・クローズ・マイク
・過度に明るいエレクトリック・ギターやピアノ・トラック
にも有効だと書かれています。
使い方次第で結構色々な場面で活躍しそうな感じはあります。
中域だけにかける、ということもできるし。
2MIXで飛び出しているボーカルトラックだけを処理する、ということもできるわけです。
音。ガサガサする。
サウンドとしては独特のニュアンスがあって、イメージとしては、つやのある音がつや消しになるような感じ。
例えば、バイオリンに深くかけると、ミュートをしたようなガサガサな音になる。音色自体が変わるような。
ちょうどよい加減だと自然に仕上げることができますが、そういうサウンドを狙って極端な使い方をしても面白そうなエフェクトでもあります。
ディエッサーのようにパッツリ効かないので、自然な反面、パンチはなかったりします。
けっこう好き嫌いがあるかもしれない。
おわりに
今まで手元になかったような効き方のプラグインなので、今のところはとりあえず挿していって、何に有効なのか確かめている感じです。
こういう自動化を絡ませたものはどんどん導入していきたいところ。
こちらからデモがダウンロードできます。