理想的なモニター環境を構築してくれるプラグイン『Reference 3 Speaker Plugin』のレビュー

公開日: : 最終更新日:2017/07/15 プラグイン

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理想的なモニター環境を構築してくれるプラグイン『Reference 3 Speaker Plugin』のレビュー

今回はSonarworks(ソナーワークス)のキャリブレーションプラグイン『Reference 3 Speaker Plugin』と『Reference 3 測定用マイク』のレビューです。

これは、スピーカーからの出音を較正(キャリブレーション)して、フラットなモニター環境にしてくれるソフト。

最初に測定用マイクで音を拾ってデータを作り、DAWの最終段にプラグインとして挟んで音楽を制作し、書き出し時に外す、という使い方をします。

キャリブレーションソフトは去年までIK Multimediaの「 ARC System 2.0」を使っていたのですが、日本語アカウントのWindows10に一度インストールしてしまうと使えないし改善できない、というバグに見舞われ使えなくなってしまったのです。

そんなわけで、スピーカー、ヘッドフォン、PCそのものをキャリブレーションするソフトがセットになった「Reference 3 Complete」を買ったので順番にレビューします。

初回は『Reference 3 Speaker Plugin』と『Reference 3測定用マイク』。

ARC System 2.0とReference 3、両方を使ったことがある人は少ないと思うので、比較もしながらレビューしますね。

ざっくり

・自宅スタジオに最適
・自然な音
・サブウーファーにも対応
・スイートスポットが狭い(1人用)
・スピーカーシミュレートのプリセットの数が少ない
・書き出し時に外すのがめんどくさい
・マイクは付属品なし
・Macの人はSystemwideのほうがおすすめ

ARC2.0と比べると音は自然ですね。使い勝手はほとんど変わらないです。Reference 3のほうが全体的に機能が少なく、すっきりしている印象。

自然な音

ARC2.0はちょっと位相に違和感があった気がしますが、Reference 3はよく確認しないと補正が入っているのかどうか認知できないくらい自然です。

較正前の僕のスタジオの出音の周波数スペクトラム。

スピーカー側で調整はしているので、大まかにはフラットなんですけど、1kHz周辺がへこんでいるのでボーカルのバランスがとりづらいのと、100Hzが大きくへこんでいるので、ミックスでキックが大きめになるんですよね。

較正後。めちゃくちゃまっすぐになりました。

特に低域にはかなり有効です。相当ミックスが楽になります。

高域がガチャガチャしてたんですが落ち着いて、他の音も聴こえやすくなりました。

ARC2.0は、ここまでフラットにはならないんですよね。まあ、見た目上だけかもしれないんですけど。

デザインもReference 3のほうがスッキリしてますね。

サブウーファーにも対応しているようなので入れてみました。2.1chってことですね。較正前。

較正後。

フラットなまま超低域まで確認できるようになりました。

小音量でしか鳴らせない環境の場合、ウーファーで低域を補強しつつReference 3で補正ってかなり強そう。

シミュレートのプリセット数が少ない

フラットに補正するだけでなく、異なるオーディオシステムをシミュレートできるんですが、プリセットが少ない。

スピーカーはYAMAHA NS-10M Studioとホームオーディオしかないです。

仕事上、色々な環境で聴かれることを想定する場面があるので、

ノートパソコンやデスクトップの小さいスピーカー、テレビのスピーカー、スマホのスピーカーがあればいいのになと思いました。

ARC2.0のプリセットは多いんですが。

あと、補正自体の微調整もあまりできないですね。基本的にはフラットで聴くことを推奨している感じです。

微調整のパラメータはベースと全体の傾きのみ。

スイートスポットが狭い

Reference 3 Speakerはあらかじめ測定場所が決まっています。スピーカーの正面じゃない、不規則な場所で聴いている人は正確にキャリブレーションできなそうです。

ARC2.0は測定の段階で音の較正する場所や範囲を決められるので、多人数で聴くことを想定したプリセットも作成できます。

書き出しの時に外すのがめんどくさい

Reference 3 SpeakerはDAWの一番最終段に入れるソフトです。

これ、書き出しの時に外さないといけないんですよね。

ひと手間かかってしまうのと、外し忘れをする可能性があります。この点はARCと同じ。

Reference 3上ですこしレベルオーバーするように設定しておくと、StudioOneの場合は書き出しの時に警告が出るので外し忘れがないのでおすすめです。

「Reference 3 Systemwide」という、PC全体をキャリブレーションするソフトを入れると、プラグインとして立ち上げなくてもよくなるんですが、2017年7月時点ではMacにしか対応していません。それはまた別のエントリに書きます。

マイク

スピーカーから音を出し、それを専用のマイクで拾ってキャリブレーションします。

マイクはReference 3 Speaker用のものが必要。

付属品は全くついておらず、ほんとうにマイクだけです。

小さいマイクホルダーと、もっていなければブームスタンド、ケーブルが追加で必要です。

・クリップ型マイクホルダー付きブームスタンド

一方、ARC2.0のマイクはケースとマイクホルダーがついています。

並べてみたところ。見た目はほぼ同じです。兼用できればいいのに。

Macの人はSystemwideのほうがおすすめ

Systemwide単品で『Reference 3 Speaker Plugin』と『Reference 3 Headphone Plugin』の機能がついているので、Macの人はこの『Reference 3 Speaker Plugin』を買わずに、完全上位互換のSystemwideを買ったほうがよいです。書き出し時に外す手間もありません。

■Systemwideレビュー

おわりに

きちんと調整されたスタジオだと必要ないかもしれませんが、自宅スタジオでミックスする方はおすすめです。

やはり、キャリブレーションして出音がフラットになると、自分の環境のぶんを考えなくていいので抜群にミックスがしやすいです。

一応デモを試せます。マイクがないと正確に較正できないかもしれませんが。

■Sonarworks Reference 3 Speaker

ARC2.0のレビューはこちらから。比較にどうぞ。

音場補正ソフトウェア IK Multimedia ARC System 2 を導入したけどやっぱりマストですこのプラグイン

 
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