ビッグバンドの作曲、編曲、打ち込みができるようになりたい【第二回】使用されている楽器の事を知る

公開日: : 最終更新日:2016/04/16 テクニック ,

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ビッグバンドの作曲、編曲、打ち込みができるようになりたい【第二回】使用されている楽器の事を知るPeter Lamb & The Wolves

「ビッグバンドの作曲、編曲、打ち込みができるようになりたい」前回は「【第一回】ざっくりと全体を把握する」でした。

今回はビッグバンドに使用されている楽器の事を調べていきます。

ビッグバンドに使用されている楽器の色々

一般的な編成

・サックスセクション 5本
・トランペットセクション 4本
・トロンボーンセクション 3本
・ピアノ
・ギター
・ベース
・ドラム

総勢で17人前後。

ソプラノサックス、ピッコロトランペット、コルネット、オルガン、フルート、エレキギター、クラリネット、パーカッション等を加えることもある。

演奏者の配置

Jazz ensemble - seating diagram.svg
Jazz ensemble – seating diagram” by Matthew D. Wilson (LtPowers) – 投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

左側はドラムやピアノなのどリズム・セクション、右側はトランペットなどのホーン・セクション。

映像を見ていると、ソロをとる時や中心となる人物は中央に立つようです。

ホーンセクション

トランペット、トロンボーン、サックスをあわせてホーン・セクションと呼びます。

主にメロディやハーモニーを担当する、ビッグバンドの顔ですね。音域、キーを考慮しながら作、編曲をしていくことが重要です。

適切な音域

強弱、表情がしっかりつけられる範囲の音域です。

音域

・トランペット  C3~G4
・トロンボーン G1 ~B♭3
・アルトサックス  D♭2~A♭4
・テナーサックス  A1♭~E♭4
・バリトンサックス  D♭1~A♭3

トランペットの最高音は奏者によって違いますが、基本的には実音でB♭4が限度。

基本はトランペット+トロンボーンのひとかたまり、アルト、テナー、バリトンサックスのひとかたまりで全音域をカバーするイメージ。

キー

・トランペット  B♭
・トロンボーン B♭
・アルトサックス  E♭
・テナーサックス  B♭
・バリトンサックス  E♭

♭キーを中心に作曲したほうが演奏しやすい。楽譜を渡す時、読む時は移調されたものになる。慣れてないとつらい…。

その他

トランペットとトロンボーンは唇を消耗するため、吹きっぱなしにならないように、適度に休みを入れる。

「ストリングス・ブラスアレンジ自由自在」に発音方法や奏法などの楽器法が簡潔に載っています。

トランペット、トロンボーンに関してはオーケストラ系のものでも楽器法は学べます。

トランペットセクション – Trumpet

Trumpet player in a good mood (PB060109) bw

華やかな音色で最も高い音域を担当

トランペットにより構成されるセクション。4本のトランペットで構成されることが多いが、本数が3または5になることもある。また、コルネットやフリューゲルホルンが加わることもある。

音色が直線的かつ華やかであるため、曲の最も盛り上がる部分で旋律を担当したり、対旋律を担当することが多い。

また、ミュートを装着することにより容易に音色を変更できるため、曲調に変化を与える際にきっかけとなることも多い。 1番トランペットが最も高い音域を演奏する。

特にトゥッティで演奏される際にはバンド全体でも最も高い音域となり、特に高い音を出す技量が求められる。 – Wikipedia | ビッグバンド

クラシックではCを使うこともありますが、ジャズではB♭のトランペットを使います。

ミュートの種類はストレート・ミュート カップ・ミュート ハーマン・ミュート、バケット・ミュート プランジャー・ミュートなど。こんなやつですね。

トロンボーンセクション-Trombone

Trombone

広がりがある音色でベースラインとしての役割が大きい

トロンボーンにより構成されるセクション。一般には3本のテナートロンボーンと1本のバストロンボーンで構成される。まれにテナートロンボーンをフレンチホルンやユーフォニウムに、バストロンボーンをチューバに置き換えることもある。

基本的にはトランペットと同様の役割を期待されるが、音域がトランペットよりも低音域にあるため、どちらかと言えばベースラインとしての役割の方が大きい。

一方でトランペットよりも音は直線的でなく、音の広がりが期待できる楽器であることから、男声コーラスでいうテノールにあたるパートを受け持つ事もある。 – Wikipedia | ビッグバンド

B♭管ですが、記譜は実音。トランペットと同じくミュートも使います。

特徴的な奏法は音程を滑らかに繋ぐことができるスライドでのグリッサンド。

サックスセクション – SAX

Sax Player in Dublin

柔らかい音色で全体のハーモニーを支える

一般にはアルトサックス2本、テナーサックス2本、バリトンサックス1本の計5本で構成されることが多い。

アレンジによってフルート、クラリネット、ソプラノサックスが加わることもあるが、サックス奏者が曲の一部または全部で楽器を持ち替えて演奏することも多い。

サックスセクションは音色の柔らかさから、ブラスセクションの音色を和らげたり、全体としてのハーモニーを構成する際のいわば「背骨」としての役割が期待されることが多い。

また、演奏時の疲労度の差(金管楽器は唇を震わせて演奏するため、長時間にわたる演奏は肉体的な負担が大きい)のため、ソロパートの伴奏部の演奏に多用されることも頻繁にある。

さらにパートとしての音域の広さから、サックスパート全員によるソリの演奏が行われることも多い(実際、セクション内で旋律と対旋律とベースラインを完結させることが可能である)。

一方で構造的な問題から音量や音質を極端に変えることが難しいため、演奏者にはその部分を補うための技量が求められることがある。 – Wikipedia | ビッグバンド

リズムセクション – Rythm

ピアノ(または他の鍵盤楽器)、ギター、ベース、ドラムスで構成されるセクション。曲によってはその他のパーカッションが加わることもある。基本的には曲の中でリズム(拍子)を刻み、曲調を整えることを期待されるセクションである。 – Wikipedia | ビッグバンド

ピアノ – Piano

Piano

スウィング・ジャズにおいては不可欠な存在

ピアノは構成上リズムセクションとして位置づけられているが、実際にリズムを刻むことはあまりない。

むしろ、ソロ楽器としての役割や、曲中で様々なアクセントを入れて、旋律に対する応答やコードによる和音での伴奏を提供することにある。従って、ピアノは他の楽器と置き換えることは役割上困難であり、特に、スウィング・ジャズにおいては不可欠な存在ともいえる。 – Wikipedia | ビッグバンド

楽器の説明は不要だと思いますが、打ち込むにしろ、ハーモニーの確認にしろ、ビッグバンドの曲を作るにあたっては多少は弾けたほうがいいですね。

ピアノが苦手な人は「なんちゃってジャズピアノ」がおすすめです。

ソロは定形と雰囲気さえ掴めばいけると思います。

ギター – Guitar

New toy

リズムを刻む楽器として用いられる

ビッグバンドにおけるギターはほとんどの場合が純粋にリズムを刻む楽器として用いられる。

従って奏法的にはカッティングが主流となるため、ソロパート以外で目立つことが皆無であり、他のジャンル(特にギターを前面に押し出すロックをはじめとするポップス)でギターを学んだものにとっては退屈に感じられることがある。

一方でピアノと同様にギターだけでコードと旋律を奏でることができることから、ソロパートを任されることも多い。このようないきさつもあり、ギターパートを省略するビッグバンドも少なくない。

なお、音量の関係(アンプを用いないとブラスセクションに音量で劣る)もあってアコースティックギターが用いられることは少なく(フレディ・グリーンのようにビッグバンドでのアコースティックギターの名手もいるが)、一般にはエレクトリックギターが用いられる。 – Wikipedia | ビッグバンド

主にボディが空洞(ホロウボディ)になっているエレキギターを使います。薄いボディの「セミアコ」完全に空洞になっている「フルアコ」があります。

コンピング(バッキング)の時は3、4音くらいで、5度、ルートを省略したフォームも使う。

例えばCmaj7だとこんな感じ。

CM9R5

図 | ジャズギタースタイルマスター

この動画でもフォーム、音色の確認ができます。

教則本は「なんちゃってジャズ・ギター」がおすすめ。すぐ実用的な弾き方を覚えられます。

ベース – Bass

String Bass - also called double bass, upright bass, bass fiddle, bass violin, doghouse bass, contrabass, bass viol, stand-up bass or bull fiddle! - Fujifilm FinePix S1500

フィンガー・ピッキングでビートと同じ拍子を休みなく刻み続ける

通常はビートと同じ拍子を休みなく刻み続け、ソロの導入部(ブレイク)や曲中に曲調が変化するタイミングを除けば、その調子が大きく変化することはない。しかしながら、ベースが欠けると曲全体が締まらなくなり、その意味では非常に重要な楽器といえる。

曲調によってアコースティックベース(ウッドベース)とエレクトリックベースを使い分けるのが一般的であるが、エレクトリックベースですべての曲調をカバーすることもある。奏法はフィンガー・ピッキング奏法がほとんどであるが、曲調によっては弓を使ったボウイング(このときはエレクトリックベースでは演奏できない)やスラップ奏法(チョッパー)で演奏されることもある。 – Wikipedia | ビッグバンド

他のジャズと同じく、ルート音から次のルート音まで滑らかなラインでつないでいく、いわゆるウォーキングベースのスタイルで演奏します。コードトーンと順次進行が基本。

基本は4分ですが、たまに裏拍にアクセントで音を入れるのもかっこいい。

教則本は「スイスイ弾ける! ジャズ・ベース・ナビゲーション 定番コード進行&ライン・アプローチ・ガイド」がおすすめ。

この本は簡単な進行から、徐々に複雑に弾けるようになる、という本になっております。

ドラム – Drum

Raul Pineda (drums)

ベースなどと共に曲のテンポと曲調を整える

ドラムは、リズムを刻む他に曲調の変化を呼び込むために短いフレーズを入れる事を期待される。

ロックの様にドラムス自身が前面に出ることはさほど多くなく(ソロパートを与えられることもあるが)、ベースなどと共に曲のテンポと曲調を整える(特にスウィング・ジャズではスウィングのリズムを正確に刻む)事に主眼が置かれる。

このため、ビッグバンドにおけるドラムセットは比較的シンプルな構成(シンバル1~2枚、ハイハットシンバル、タムタム2~3個、バスドラム、スネアドラム)である事が多い。但し曲調によっては構成を増やすこともある。 – Wikipedia | ビッグバンド

「チーチッチチーチッチ」というシンバルレガート、またはハイハットで刻むのが基本。

他のジャズと違い元気な曲が多いので、スティックで強めに叩くことが多い。ドラムキットはシンプル。

あとはフィルインのバリエーションを覚えればいいかなと思います。

ちょうどSONALIOのドラム、海保けんたろー(@kentaro_kaiho )さんがジャズドラムのビートの基本を上げてました。

テンポが遅くなるほど裏拍のタイミングがうしろになっていく、ということです。他のパートを打ち込む時にも参考にしたい。

Tommy Igoeさんのドラム面白いフレージングですね。かっこいい。

その他の楽器

ソプラノサックス

サックスと持ち替え。

アルトサックスよりも5度高い音がでます。キーはB♭。他のサックスと違い、見た目が直線的です。音域はA2~C♯5

クラリネット

サックスと持ち替え。基本はB♭管。音域はF2~G5

スタンダードのムーンライト・セレナーデやシング、シング、シングにもクラリネットは使われてますね。落ち着いた音色です。

フルート

サックスと持ち替えになることも。

華やかさ、軽やかさがあります。音域はC3~F6

こういったイレギュラーな楽器が入った時はソロをとるみたいですね。

コルネット

トランペットと持ち替え。トランペットに比べ柔らかい音色。音域は同じ。

ピッコロトランペット

こちらもトランペットと持ち替え。より高い音域を出したい、または安定して高音を出したい時に使用。音域はB3~B♭5

オルガン

ピアノの代わりに演奏される。

ピアノ、ギターのようなコンピングを入れつつ、オカズを隙間に入れていく感じ。

この映像はジャズ・オルガンの第一人者ジミー・スミスとビッグバンド。

ジミーがゴキゲンすぎてあまり参考にならなそう。しかしトーンはマッチしてますね。

パーカッション

コンガやボンゴなどのラテンパーカッション。ラテンの雰囲気をプラスできますね。

エレキギター

歪ませたソリッドボディのギター。

メロディックなリフ、ソロ。クリーンでのカッティングなど。

なかなかアレンジが難しいと思いますが、ファンキーだったり、現代的な雰囲気にするのにはいいのかも。

ジョー・ザビヌルさんもビッグバンドやってたんですね。

第二回終了

今回は楽器についての基本的な知識でした。半分くらい引用になってしまいました。

次回は楽譜から実際に各楽器がどういう風に使われているかを分析したいと思います。

ではでは。

次回→【第三回】楽譜を分析してみる

追記

コメントにて

今現在一般的に普及しているサックスは図の半音上までが(特殊奏法を使わない)最高音です。昔のサックスだと図の音域で合っているのですが、それだと使える調が限られるということでE♭管ではAまでB♭管ではEまで出せるように改良されました。

という意見を頂きました。そこから、実際にトランペット、サックスを吹いている方々からこんなお話が。

参考になります…!

 
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Comment

  1. 匿名 より:

    重箱の隅をつつくようで申し訳ありませんが、今現在一般的に普及しているサックスは図の半音上までが(特殊奏法を使わない)最高音です。
    昔のサックスだと図の音域で合っているのですが、それだと使える調が限られるということでE♭管ではAまでB♭管ではEまで出せるように改良されました。

    • kohrogi より:

      いえいえ!大変参考になります!

      音域は3つくらいソースがあったのですが、どれもそのことは書いてなかったです。


  • フリーランスの作・編曲家。ドラマ、舞台、CM、Youtube、VRなどの映像やゲーム、アプリの音楽を作ったり、歌モノの編曲をしたり、ワインを飲んだりスプラトゥーンで遊んだりしてます。ファンタジーな音楽が好き。→詳しく

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