岡 素世さん著の『サントラ、BGMの作曲法』、『つくれるサントラ、BGM』を読みました。
ざっくり
・ピアノが弾ける人、楽譜が読める人向け
・作曲初心者向け
・『つくれるサントラ、BGM』はCDつき
『サントラ、BGMの作曲法』は、前半は基礎のざっくりとした解説、後半は例になる短い曲と、その解説、という構成。
『つくれるサントラ、BGM』は、ほとんどのページが例になる短い曲とその解説で、1例が短く、量が多い。CDつき。
楽譜はほとんどピアノ譜。ピアノが弾けて、楽譜が読める人で、作曲初心者に向けた本ですね。クラシック出身者が当てはまるのかな。
読みやすいキーにはしてあるっぽいですが、ピアノや読譜ができない人は辛いかも。
2冊とも内容は違いますが、形式はほとんど同じです。
・『サントラ、BGMの作曲法』は基礎の解説がある
・『つくれるサントラ、BGM』はCDがついている
というところに大きな違いがあります。CDつきのほうが雰囲気がわかりやすくてよいですね。
内容は簡潔でわかりやすいので、ざっくりと色んなジャンルの作曲を把握したい人にはよいんじゃないでしょうか。
メロディが古典的
例のメロディがちょっと古典的ではあるんですが、わかりやすい内容を目指すならこういった曲にせざるをえないのかな、とは思います。
あと、ひねったコード進行を意図的に入れて、解説の情報量を増やしているなと感じました。こういういうところは嬉しいですね。
例はあくまで「それっぽい音楽」
劇伴やゲームの曲はあくまで「それっぽい音楽」という感じですね。
仕事で制作するときは「なぜそうするのか」というのをデザインしていかないといけないので。この本ではそこまで踏み込んでいません。
初心者用なのでざっくりの内容にしたとしても、音色の選び方などは、もう少し科学的根拠に基づいた解説が欲しかったかな、という感じはしました。
おまけ
『サントラ、BGMの作曲法』のこれは初耳でした。
♭系の調の方が♯系よりも「立体的」に聞こえたり、ことさらCメジャーは「平面的」に聞こえたりすることがあります P13
おわりに
レビューが若干、本の作り手視点になっちゃいましたね。
入門的な本なので、僕が読む必要はあまりないかなと思いましたが、インスト作曲の本って今まで読んだことがなかったので、得られるものがあるのかなと思って買ってみました。
理論的なことは新しく得るものはなかったんですが、コードの使い方は色々盛り込まれてて参考になりました。