大阪にある川本楽器工房のカホンブランド「忍-shinobi- Cajon 」の
『奏-kanade-』と『鳴-naru-』、2モデルのカホンをいただきました。
ざっくり
・多彩な音色
・奏-kanade-はテクニカルで速い音楽、鳴-naru-はゆったりとした音楽に合いそう
奏-kanade-は音色の多さと分離感、タイトな音が特徴的ですね。ドラムのリムやタム回しのようなフレーズも出せたりと、テクニカル系の人だったり、テンポが速い曲を演奏したりという場面に合いそう。
鳴-naru-は柔らかい音で余韻が長く、ゆったりとした曲に合いそうだなという印象です。
奏-kanade-をシンプルにしたモデルが鳴-naru-という位置づけなんですが、ただの下位モデルというわけではなく、鳴り方の方向性が違うので、プレイスタイルや好みで選んだほうがいいですね。
奏-kanade-
多彩な音色を特徴としており、組み合わせ次第で10種類以上の音色が演奏できます。~ わずかなタッチにもレスポンスし、音の粒が揃って出ますので初めて叩く方でもうまく音が出せます。~ -奏-kanade-
全体。高さは45cm。少し低めの日本サイズですね。またがって演奏する、ペルー式。
色合いがクラシックギターっぽいですね。実際にクラシックギターの作り方を応用しているようです。
また、ネジやビスみたいなものも見当たらず、ツルッとした見た目です。
正面の段差が印象的。スナッピー部分の打面を反応させるため、ここだけ薄くしてあるとのこと。
また、内部に仕切り板がついていて、ローを叩いた時にスナッピーまで振動を伝えず、分離感のよいサウンドになるようです。
ホーン構造のサウンドホール。
スピーカーのバスレフポートみたいな雰囲気ですね。このせいか、奏-kanade-は低音が多く、引き締まって聴こえます。
別売りのリリース調整器具をサウンドホールにつけることによって響きの調節ができるようです。
取り付けが不安定で少し心もとないんですが、効果は感じますね。低音中心に響きが抑えられ、タイトな音になります。特にレコーディングの時にはグルーヴや音色がコントロールできてよさそう。このリリース調整器具はβ版で、2017年4月以降に発売予定ということです。
正面の角は丸くなってます。作りが丁寧な印象。
ニスも薄いですね。木の凸凹が出ています。
裏側全体。ギターとスピーカーが合体したようにも見えます。
サウンドホールの面は響きのために薄くなっており、多少強度を犠牲にしているらしい。
下には川本楽器工房のロゴ。
説明図を見ると、音色が多いことがわかります。
タムってどういうことだよ、って思ったんですが、叩いてみると確かに中央になるほど低い音になるんですよね。
鳴-naru-
奏-kanade-の良い部分を継承しながらも、シンプルな構成にしたモデル。
和太鼓の様な響きと高域の丸いレトロなサウンドを特徴をとしています。カホンユーザビリティを意識したモデルに仕上がっています ~ – 鳴-naru-
説明にもあるように、和太鼓のようなニュアンスも感じます。生産した国のニュアンスが付加されるのは、アコースティック楽器の面白いところですね。
全体。高さは奏-kanade-と同じ45cm。
色も相まって「四角いクラシックギター」のような雰囲気。
裏。奏-kanade-のようなホーンはついていません。
サウンドホールの中。奏-kanade-ではよく見えなかったのですが。
裏にスナッピーがついています。
カホンを調べてみた
せっかくなのでいろいろ調べてみました。
カホン(Cajón)は、ペルー発祥の打楽器。
現在はフラメンコの伴奏楽器やストリートミュージックに重宝されている。 – Wikipedia
フラメンコの例
実はですね、正直、カホンという楽器にそんなに興味がなかったというか、今までライブでも何回も見たんですけど、グッと来たことがなかったんですよね。
しかし、Youtubeで探してたら、グッとくる演奏を見つけました。
はたけやま裕さんのDVDダイジェスト映像。1:10あたりが好きです。
アタックが強く、リリースが短い楽器なので、早いフレーズははっきり聴こえて気持ちいいですね。逆に、ゆったりな曲だと間が持たない感じがします。
このあたりは、曲調に合わせてカホンを選ぶとある程度解消されそうです。
カホンはほとんどチューニングができないので、楽器選びが重要になりますね。実際に叩いてみたほうがよさそう。
忍カホンは、ロックイン新宿店、ドラムステーション大阪店、渋谷店などに置いてあるようです。
おわりに
カホンどころか、打楽器をあまり叩いたことがないので、いただくかどうかめちゃくちゃ迷いましたが、勉強にもなってよかったです。
叩くときは前かがみになるので、座り方が悪いとすぐ腰を痛めそうですね。姿勢に気をつけたい。
「忍カホン」ブランドは音色が多くて器用なところが忍者っぽい。
ツイッターでの情報も多い。
■川本楽器工房(@kawamotogakki )