2系統の入出力をもつモニターコントローラーSPL『Model 2861 2Control』レビュー

楽器・ハードウエア
SPL Model 2861 2Control

スピーカー&ヘッドフォン モニターコントローラーのSPL『Model 2861 2Control』を導入しました。

オーディオインターフェイスとスピーカーの間に挟んで、手元で音量の調整をする機材です。

ステレオソース入力、ステレオスピーカー出力、ヘッドフォンモニター出力が2系統ずつ搭載されてます。

ざっくり

・最小限の機能
・操作がしやすい
・(今までと比べて)ノイズが少ない
・(今までと比べて)解像度が高い
・見た目がすき

導入経緯

オーディオインターフェイス『RME FIREFACE UC』からパワードスピーカー『FOSTEX NF-01A』の間にデジタルミキサー『YAMAHA n12』を挟んで使っていたんですが、デジタルミキサーで安価なこともあり、気分的にも音質の劣化が気になっていました。

かといってオーディオI/Fとスピーカーを直で繋ぐと、突発的な大音量に対応できなくて怖い。

というわけで、ミキサーの場所に置き換える形でモニターコントローラーを入れることにしました。

毎日、かなりの期間使い続ける機材になると思ったので、妥協なくベストのもの、ということで使用するチャンネルに合う2Controlを選びました。

今まで。

図

2Control導入後。

図2

音質

端子がフォンからXLRになり、ケーブルごと変わってしまったので正確な比較ができないのですが、確実に良くはなりました。

今までよりも解像度が高く、分離感がでました。特に中低域。今までより劣化が抑えられている感じです。

あと、今までよりノイズが少ない。音量マックスにしてもほとんど聴こえない。仕様上のS/N比は-96dBとなっていますが、これがすごいのかどうかは全くわかりません。

ちなみに、スピーカーまでのケーブルはオヤイデのACROSS750(旧)からPA-02TXにしました。予算の都合上…同じメーカーの下位版みたいな感じなので、そこまで違わないかなという感じですが、少しだけ中域の存在感が薄くなったのはケーブルの影響かなとは思います。

ARCで周波数特性も見てみました。オレンジの線です。

こちらがYAMAHA n12

n12

こちらがSPL 2Control

SPL

部屋やスピーカーの音も含んでいるので、機材そのものの特性ではないのですが。

高域が少し増え、中域がデコボコになり、超低域が少し減った感じですね。

正面

ボリュームコントローラーの中では見た目がかっこいい部類だと思います。それも買う動機になりました。

CROSSFEEDという見慣れないツマミがありますが、これはスピーカーでの聴こえ方に近くなるようになる機能みたいです。M/Sのバランスが変わるような印象を受けました。

操作感

でっかいつまみが1つというのがポイントで、触りやすくて微妙な調整がしやすい。

ツマミはひやりと冷たく、ガタつきもなく、重めながらもスムーズ。ツマミとしては最高クラスの触り心地です。

ヘッドフォンのツマミはノッチ式で、軽くカチカチとなります。これは2人で聴く時にボリュームを揃えるためでしょうね。

背面

特徴的なのは、全ての入出力がXLR端子なこと。

割り切る事で、1つずつのパーツの質を高めている感じがして印象がよいです。ケーブルを全部新調することになりましたが…

IN2のみ+4dBuと-10dBVの切り替えができます。プレーヤーなどのコンシューマー機材を繋ぐためでしょうね。

あとはグラウンドリフトスイッチと、電圧は100Vの日本国内仕様になってます。

チャンネルの使い方。マニュアルの図より。

SPL_ma

僕もスピーカーの切り替えとサブウーハー、ミキサーをIN2に使うので、フルにチャンネルを使います。

その他

前の足が出て角度をつけられます。

ライトがカラフルで、視認性が高くてよいです。

ステッカーもついてました。

おわりに

DTM中心なら、ミキサーは使わず、モニターコントローラーだけでもよさそうですよね。

ハードを買うなら無駄に機能や入出力が多いものより、最小限で個々の質が高いものほうがコストパフォーマンスがいいんじゃないかなと思います。