ProjectSAM『Orchestral Essentials 』を買っちゃいました。
「Symphobia」シリーズ、「True Strike」シリーズ、「Orchestral Brass Classic」のいいとこ取りをしたという総合オーケストラ音源です。
全体の感想としては、軽くて雰囲気があって、複雑ではないので、ラフ、デモ、モックアップを作るときにかなり使えます。
そういったざっくりとした音づくりは得意なんですが、細かい作り込みは苦手ですね。
公式デモ。
ざっくり
・すごく軽い
最近の大容量の流れに逆らうかの如く凄く軽いです。音色がすぐ読み込めるのでストレスが少ないですし、たくさん読み込めるのでいいですね。
・音の重心が低くて遠い
まさにシネマティック!って感じです。アタックも速いので細かいフレーズもかっこよく鳴ります。このライブラリーはマイクポジションが選べないので、遠いポジションのみで、近い距離や小編成の音は出せないです。
・強弱の操作をベロシティかモジュレーションを選べる
掛かり具合がいいのでモジュレーションの方がオススメです。クレッシェンドした時にグワー!ってきます。ブラスはフィルターがちょっと掛かってるのかな。
・Enhance機能
これEQとかエンハンサー的な物かなと思ってたら、音色自体が変わるんですね。Full Orchestraだったらピアノやトレモロが追加で入ったり。あまり時間を掛けずにオケを厚くしたいって時に便利そう。
今回は全音色の解説をやってみます。
1 FULL ORCHESTRA
1 Action
オーケストラのスタッカート。主に弦(ストリングス)とブラス、エンハンスで低音にのみピアノが混ざります。適当に弾いただけで戦闘シーンっぽくなるのがステキ。
2 Suspense
弦と、低音に柔らかいブラスが入ってます。エンハンスでトレモロと打楽器が混ざります。
3 Epic
弦と木管ですかね。木管の音はちょっと曖昧な印象。エンハンスでブラスと打楽器が混ざります。コード弾いただけですごくそれっぽくなります。
4 Dark Orchestral
あ、これヤバい。 映画のトレイラーで聴くような効果音的なフレーズのパッチですね。こういうの打ち込みだとほぼ無理です。特殊奏法も入ってるので。
例えば、「ストリングスの”駒のうしろ”をはじいた音と同時にブラスがゆっくりクレッシェンドしてくる」とか、「ストリングスが適当にグリッサンドしまくってる」とか。
5 Long Chords
これは・・・・あまり使えないような気がします。1つの鍵盤で一つのコードになった音が鳴るんですけど、なんかいい感じじゃないというか。使いようだとは思うんですけど。打楽器と混ぜた方がいいんでしょうね。
6 Short Chords
ショートバージョンですが、これも僕は使わないかもw どういう場面で使うんだろう・・・
2 STRINGS
1 Arco
アルコ(弓で弾く)ですね。めっちゃいいです。仮で打ち込む時はこれ使う事にしました。細かい動きのアレンジじゃなかったらこれで完結させても十分な感じです。
ただ強弱の表情はあまりないですね。特にピアニッシモの時に弱さを感じないかなあ。あとバンド系の歌モノにいれるとハマらない感じになる時があります。大編成の感じとリバーブ感が浮く感じ。
2 Staccato
これもいいですね。軽く弾いただけで凄く雰囲気が出ます。好きです。
3 Tremolo
これは結構表情があります。繊細な感じから、荒い感じまでちゃんと出ててすごくいいです。ただ、強い音の時に右側に弦のノイズっぽいのが入ってるのが若干気になります。味で済む範囲ですけどね。
4 Pizzicato
雰囲気いいですね。ズレが適度にあって大編成っぽいですが、タイトなフレーズには向いてない時があります。
5 Cinematic Effects
効果音的な感じですね。弱い音が中心です。「あ、アレっぽいな」ってが結構あります。
6 Legato Violins with Flute
どうもフルートのうまみが出てないような感じがしますね。おそらくゆっくりな曲での使用を想定してると思いますが、高音の弦の感じが優しくないので微妙ですね。
3 BRASS
1 Long Notes
ちょっと遠い感じがしますけど、使いやすいと思います。特にモジュレーションでクレッシェンドした時に音色も一緒に変わるのですごくンギモヂイイイイ
ただこのパッチは全体的に柔らかくて、鋭い感じの音は出せないです。
2 Staccato
これも使いやすい感じですね。ffの時にそこまでトランペットが鋭い音にならないのが気になりますが。
3 Cinematic Effects
クローズでぶつけた音をクレッシェンドする音がほとんどです。よく聴く感じですね。
4 Legato Horns with Trombones
6 Horn sustain
なかなか使いやすそうな感じです。ユニゾンで聴かせたい時は トロンボーンと一緒のパッチで代用すればいいのかな。
7 Trombone sustain
4 WOODWINDS
びっくりしたのがA-0まで収録されてるんですよね。弦より低いw効果音としても使えそうです。アタックも適度にあるのである程度まではスタッカートのパッチはいらない感じです。
ただ、僕の場合オーケストレーションする時は木管のそれぞれに明確な意図があるので、あまり使わないと思います。Tuttiのみの曲だったら使うかもね。
2 Staccato
5 PERCUSSION
6 KEYBOARDS&HARP
7 SOUND DESIGN
おわりに
お、終わった・・・・多かった・・・・
マニュアルに書いてある、”まずは十分な時間を用意して【ORCHESTRAL ESSENTIALS】を演奏してみて下さい。演奏をお楽しみいただいたあと、本マニュアルの次の章をお読みいただく事をお勧め致します。”
という言葉がすき。このライブラリって立ち上げてすぐに出来上がった音が鳴らせるのが何よりいいんですよね。
リバーブも掛かってるし。こういうのっていつも同じ設定にするんで、最初から掛かってると手間が省けていいです。
という感じで、すごくお気に入りの音源になってしまいました。
1.1 アップデートに関しても記事を書きました。