NI『Komplete Kontrol M32』レビュー。爆速で音色が選べるMIDIキーボード!

楽器・ハードウエア

Native InstrumentsのMIDIキーボード 『Komplete Kontrol M32』を購入しました。

DAWやプラグインとの連携が強いということで試してみたくなったので。

NI「maschine」は音色選び機と化してしたんですが、その用途だったらこっちのほうがいいだろう、ということもあり。

ざっくり

・繋げたらすぐ使える
・爆速で音色が選べる
・プラグインKomplete Kontrol内に立ち上げたインストゥルメントをコントロールできる
・Komplete Kontrolにアサインされていればすぐオートメーションを書き込める
・MIDIコントローラーとして使いやすい

なぜM32を選んだか

Komplete Kontrolは現在M、A、Sシリーズがあります。

なぜM32にしたのかというと、

・操作をパソコンで確認できるので、ディスプレイはいらないと判断したこと
・キーボードはメインの88鍵盤があるので、主な用途はコントロール部分になること
・上位との価格差が大きいので、一旦試してみて、不満があれば上位に乗り換えればいいということ

パラメータ操作について

触って感じたのは、ディスプレイがないと、パラメータの表示に一手間かかったり、どのパラメータをいじっているのかがわかりにくいということ。

プラグインのKomplete Kontrolの上のツマミマークを押すと操作できるパラメータが出てくるんですが、1クリックかかってしまうので少し手間です。

また、PCのディスプレイとの位置関係が横なので、さらにわかりにくい。

MIDIだと表示すらされないので覚えておくしかない。

とりあえず、今後はつまみの下に番号を振ろうかなと思ってます。

フレットレスのネックに目印をつけちゃうタイプの人間です。

ただ、ノブでパラメータを頻繁に触るのかというとそうでもないと思うので、そこまでしてディスプレイありにしなくてもよいかなとは思う。

繋げたらすぐ使える

ドライバ等をインストールせずに、繋げたらすぐ使えます。

Komplete Kontrolにアサインされているパラメータなら、MIDIを意識せずにオートメーションが書き込めるのがかなり便利。通常はこのセットアップだけで時間がかかっちゃう。

DAWにも自動で連携される。しかし、DAWと連携すると、操作ミスで音量などの余計なところをいじっちゃう可能性もあるので、ここは何とも言えない。

トランスポートはたすかります。

ブラウザや録画ソフトなど、DAW以外のアプリケーションをいじっているときにスタート、ストップができる。キーボードショートカットだとこれはできないので。

爆速で音色が選べる

Komplete Kontrolに期待していることいえば、素早い音色選び。

M32でのやりかたとしては

・DAWにプラグイン「Komplete Kontrol」を立ち上げる
・M32のBROWSERボタンを押してブラウザモードにする
・エンコーダーやマウス操作でライブラリや音色を絞る
・エンコーダーをプリセットのところに合わせると高速で音色をプレビューできるようになる
・エンコーダーを押すと、そのプリセットがロードされる
・エンコーダーで音色を一旦選ぶとPLUG-IN MIDIモードになるので、音色を選び直したい時はBROWSERボタンを押して再度ブラウザモードにする

となります。

音色をすぐプレビューできるのがとてもいいです。単発サンプルはDAWに直接張り付けたりもできます。

音源を横断して音色を探せるので、使ったことがないようなものがどんどん見つかります。

ソフト音源主体ではなく、使いたい音主体で探せるのがよいですね。

ただ、これはプラグインとしてのKomplete Kontrolが優れているだけのような気もします。エンコーダーを使うと矢印キーよりかなり早く聴ける、という感じ。

普段使っている音源との相性が重要

普段使っている音源との相性が一番重要になってきます。

Native Instrumentsのものであればすべて読み込まれますが、それ以外のものは対応NKSに対応していないとデフォルトでは読み込まれません。

ただ、デフォルトでは読み込まれていないものでも、読み込んでセーブすれば使えるようにはなります。

また、NKSに対応していてもパラメータがいじりにくいものも多いです。

例えば、Battryは番号が並んでいるだけで、これで操作させないという強い意志を感じますが、Massive XはUI自体にコントローラーが埋め込んであって、コントローラーを表示させなくても使えるようになっている。

Battry

Massive X

サードパーティ製、うちのものだとOUTPUTとSpitfireがコントロールしやすい。

エフェクトもチェーンにしてセーブしておくこともできます。飛び道具系をセットにしておくと便利かもしれない。

MIDIコントローラーとして使いやすい

使っていたKORG「nanoKONTROL2」がPCに認識されなくなってしまったので、M32をMIDIコントローラーとしても使うことにしました。

MIDIコントローラーとして使うにはショートカットでMIDI入力モードにするという一手間がかかるんですが、それを置いておいても、かなり優秀な部分があります。

それは、MIDIエディターが使いやすいこと。

NIはソフトのメーカーなだけあって、エディターがわかりやすいです。任意のパラメータをアサインしやすい。

他のメーカーのエディターは使いにくかったり、本体で操作したりするのでめんどくさい。

ギャラリー

後ろはフットペダルとUSB端子のみ

ミニ鍵盤なので、このくらいのサイズ。適度に重くて弾きやすい。

箱。

薄い段ボールになっていて、エコを感じて好感。

おわりに

とりあえず触ってみた感じを書きましたが、今後手に馴染めばいいなと。

まだなんとも言えないですね。たしかに便利だけど、結局マウスとキーボードでよくない?っていういつものやつになりそうな予感もある。

MIDIを意識せずにオートメーションの書き込みができるのは強力ではある。対応している音源を使うんだったら。

最悪でもMIDIコントローラとしては使うので、ないと困る道具ではあるかな、というところですね。

■KOMPLETE KONTROL M32 | Rock oN eStore

■Native Instruments KOMPLETE KONTROL M32 | サウンドハウス