まず、この本は題名のつけ方が間違っています。内容からすると、正確には
「自宅スタジオの作り方とミックスとマスタリングの本」です。
PART 1 マスタリングの基礎知識
PART 2 マスタリングのためのミックス技法
PART 3 実践! DAWマスタリング
で構成されていて、DAWマスタリングの部分は3分の1。いや、内容はいいんですよ。
PART 1 マスタリングの基礎知識
自宅スタジオの構築方法なんかも書いてあります。「吸音パネルの製作例」まで出てきました。
PART 2 マスタリングのためのミックス技法
なぜミックスという言葉を本の題名に入れなかったのかというくらいミックスについて充実しています。
実際にパラのデータをDAWに並べてミックスするという、すごく効果がありそうな内容。しかもジャンルごとに解説。
素材は16bit44.1kHzで提供されてるのですが、ここは24bit48~96kHzで収録して欲しかったです。24bit48~96kHzで作業できないDAWはもうほとんどないと思いますし。
ハイビット、ハイサンプリングレートで「CDにする前のプロの音ってこんなにいいんだ!」っていうのを感じさせてもらいたかった。
PART 3 実践!DAWマスタリング
本題。一曲ごとのマスタリングはもちろん、コンピレーションのマスタリングについても触れています。絶対ニコ動意識してるよねっていう。MP3へコンバートする時にも触れていて今っぽいです。
この方のミックス、マスタリングのポイントはフェーダーワークとRMS値。ものすごい勢いでこの二つの言葉が出てきます。
フェーダーワークもそんなに意識してなかったし、RMS値っていうのも聴きなれなかった言葉なのですが、読んで納得でした。
ちょっと前にマスタリングの全知識という本も買ったんですが内容が全然違う。
結論は、「ミックス、マスタリングは人によってやり方が全然違うので自分のやり方を見つけろ」
ということですね。なんだ、歌とか作曲とかアレンジとかと一緒じゃないか。