マスタリング用コンプ/マキシマイザープラグイン『FG-X』が最高すぎるのでレビュー

プラグイン

今年一番感動した買い物だと言い切れるプラグイン、Slate Digital『FG-X』を紹介したいと思います。

Waves L316は持ってたんですが、音圧を上げすぎるとつぶれた感が出てくるんですよね。低音も高音もパンチがなくなるし。僕の曲だとそういう感じを出したくないので結局音圧を低めに設定したりするんですが、やっぱり迫力がない。

と、そこでちょうどセールをやってたんで買ってみたんですが、これがものすごくよかった。

特徴としては

・とにかくクリアに音圧が上がる
・メーターが超見やすい
・めっちゃ重い

じゃあ一つづつ解説するね。

とにかくクリアに音圧が上がる

ほんとこれ。とりあえず聴いてもらった方がいいと思って聴き比べをご用意しました。

先日公開した魔界探偵社のイントロをL316、FG-X、両方RMS-10dBで聴き比べてみました。ミックスの拙さはご理解をw

※FG-Xはコンプを使わず。両方ともパラメーターを弄らずにレベルだけ入れました。

L316の方が派手に聴こえますけど、アタックが潰れて汚いです。というかここまでやるとNGですね。

FG-Xだとアタックも残ってて、ダイナミクスが感じられて、クリーンです。しかもFG-Xはさらにここから音圧を上げられるので、最終的にはL316よりも大きな音になります。

音質は特に高域の伸び方が僕のツボです。透明感があるというか。

メーターが超見やすい

セクション毎にメーターがついてるんですが、コンプはVUメーターでリダクションが見やすく、アウトプットは超ロングなデジタルのメーターでシビアに。RMSも同時に。アウトはVUもついてます。

ああ最高すぎる。メーターで音圧がどれくらいかわかるとすごく追い込みやすいんですよ。1つの画面で全部完結するのが超ありがたい。

めっちゃ重い

とにかく重い。うちのPCはWindows7 Corei5 3.10GHzなんですが、1つ挿すとこのくらいまで使います。

よくわからない?Cubase付属のコンプを16個挿したのがこれです。

これは笑いましたw 重すぎる。

僕は1曲単位で公開するときはマスタリングも一緒にやっちゃうんですけど、いつも処理能力がギリギリです。

セクションを一つずつ解説しよう

ついでに。

コンプセクション

インプットボリュームがないので、適度にレベルを上げて突っ込んだほうがコンプをかけやすいです。

完全にマスタリング用になっていて、いっぱいに効かせても音が破堤しないようになってます。本当に繊細な利き方で、レシオも細かく調整できる。このコンプ大好きです。

あと、説明書に

”ATTACKとRELEASEを両方ともとてもslowに設定すると、レベラーのように使用することが出来ます。インプット・レベルに応じてゲイン・スライダーを手作業で動かしているかのような動作をするのです

このモードでは2通りの使い方が考えられます
・RATIOとThresholdを高い値にしておき、曲の中での大音量の瞬間にRMSレベルが高くなりすぎるのを防ぐ
・RATIOとThresholdを低い値にしておき、1曲を通じてRMSレベルの変化幅を小さくする。”

ってありますね。

マキシマイザーセクション

最初にトランジェントセクションってのがあるんですけど、ここで低域と高域のパンチを強調できます。

なるほど、キックとハットあたりのアタックが出てくるんですけど、やりすぎるといびつになりますね。

そして、GAINで音量を調節して、そのあとのDynamic Perception っていうのがすごくて、ダイナミックレンジを広げる事ができるんですね。この効きもすばらしくて、ノブをまわすと余裕をもった感じに聴こえるようになります。

そのあとはITPスライダーというものでサチュエーションカーブのキャラクターを変えられます。

それでConstanr Gain Monitoringボタンで同じ音量でのエフェクトのOn/Offを聴き比べられます。便利。

あとはディザーとアウトプットレベルの設定ですね。本当に最終段に挟むプラグインという感じがします。設定はデフォルトで16bit、-0.1dBにしてあるのがうれしい。

こんな感じです。いかがでしょうか。僕の大好きさが伝わったかな。

■FG-X | SLATE DIGITAL