ドライでポップ系にも使いやすいストリングス音源『LA SCORING STRINGS2.5 』 のレビュー

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ドライでポップ系にも使いやすいストリングス音源『LA SCORING STRINGS2.5 』 のレビュー

今回はストリングス音源『LA SCORING STRINGS2.5 』 のレビュー。

定価15万円ほど。おそらく最高クラスのストリングス音源になります。

ざっくり

・ドライな音色でポップ系の楽曲にも馴染みやすい
・音量、ピッチ、表情にばらつきがあり人間味がある
・グリッサンド、ポルタメントを使った滑らかなレガートが得意
・サステイン音色のアタックが強い
・人数の調整ができる
・奏法は十分
・ビブラートが小さい
・キースイッチがないのでトラック数が多くなる
・チェロ、コントラバスのスピッカートのアタック音がクリックノイズっぽく聴こえる
・最初の音源としては選ばない方がいい

ドライな音色でポップ系の楽曲にも馴染みやすい

収録されている距離が近く、余計な響きが含まれていないドライで固い音色です。

ポップ系の楽曲に使いやすいですし、うまく響きを加えればオケ系にも使えます。

CINEMATIC STRINGSなど、柔らかい他の音源と混ぜて使用することもよくあるようです。

音の雰囲気についてはプリセットがあり、多少変更できます。手間を考えると全部まとめて加工したほうが楽ですが。

snapcrab_noname_2016-11-8_17-12-38_no-00

また、パラメーターは色々あるように見えますが、普通の使い方ならほとんどいじることはないと思います。

snapcrab_noname_2016-11-8_17-14-17_no-00

音量、ピッチ、表情にばらつきがあり人間味がある

ある音だけ音量が大きいとか、ピッチが悪く聴こえる場面があり、ミックス、打ち込みの修正に手間がかかります。

しかし、これは「あえて」だと思ってます。実際には奏者一人一人同じように弾けるわけではなく、少し違ったものがまとまって「ストリングス」という音になっているので。そのおかげでかなり人間味があります。

特にスタッカート、スピッカートでの表情が素晴らしく、連続で鳴らしてもいわゆる「マシンガン効果」のような音になりづらいです。

グリッサンド、ポルタメントを使った滑らかなレガートが得意

滑らかなレガート、ポルタメント、グリッサンドができます。

ポルタメント、グリッサンドは音量が結構下がるのと、タイミングが遅いのでタイミングの調整が必要です。

サステイン音色のアタックが強い

他の音源に比べてサステイン音色のアタックが強めなので、軽いスタッカートならサステイン音色のままで違和感なく演奏できます。

また、アタックが強すぎるので、生音ではレガートにしないフレーズでも、音をつなげてレガートにしないとアタックが目立ちすぎてしまう場合があります。

弾き始めの音も目立つ場合があるので、うまくオートメーションで表情をつける必要があります。

人数の調整ができる

人数の調整ができることが他のライブラリとの最大の違いです。

例えばヴァイオリンはソロ、4人×2、8人の4つのセクションが用意されてるので、大編成の壮大な曲の時はA4+B4+C8人で16人、軽いポップスの時はA4+B4人で8人、のように楽曲の規模感や空気感にあわせて人数の調整ができます。

他の音源だと同じ音を重ねると波形が同じなのでシュワシュワとフランジングが起きるんですが、このライブラリは全部別録りなので重ねても問題ないんです。

そのおかげで実際の演奏に忠実なディビィジ(divisi)ができます。

ディビィジ(divisi)とはひとつのセクションが複数の声部に分かれて演奏すること。

ユニゾン→ディビィジ→ユニゾンという風に演奏すると、普通の音源では単純にパートが増えるため音量が不当に大きくなりますが、ディビィジできると音量を一定に保つことができ、生演奏により近いニュアンスにできます。

奏法は十分

収録されている奏法は

・サステイン
・トレモロ
・トリル
・マルカート
・スタッカート
・スピッカート
・ピチカート
・ハーモニクス
・ソルディーノ
・バルトークピチカート

コル・レーニョやスル・ポンティチェロなどはないですが、十分だと思います。

特にスピッカートとスタッカートを使い分ける場面が多いので助かってます。

マルカートはアタックを調整できます。

ビブラートが小さい

ビブラートのかかり具合が最大でも小さく、速い曲で強く弾いた場合、ビブラートも強く速くかかって欲しいのですが、浅く遅いので違和感があります。

キースイッチがなく、トラック数が多くなる

奏法やパートごとに別トラックに分けないといけないので、トラック数が多くなります。

1stヴァイオリンAのアルコ、ピチカート、スタッカート、トレモロ、トリル
1stヴァイオリンBのアルコ、ピチカート、スタッカート、トレモロ、トリル
1stヴァイオリンCの・・・・のような。

あまり奏法の種類が多くないヴィヴァルディ「春」でもこんな感じです。

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僕はマルチで音源を扱えるARCを煩雑に感じてしまい、ほとんど使っていないのですが、使った場合はもう少し使い勝手は向上するのかもしれません。

チェロ、コントラバスのスピッカートのアタック音がクリックノイズっぽく聴こえる

チェロ、コントラバスのスピッカートの弦をはじく音が「バチッ」というクリックノイズっぽく聴こえるので、気になる場合はノイズをとるプラグインをかけることになります。

僕は iZotope RX5 Declicker を使用して取り除いています。

■RX Plug-in Pack | iZotope

デモ

クラシックからヴィヴァルディ「春」

はとさんの「HM」。最初の駆け上がりなど。

柔らかいポップ系だとInsheartさんの「ちどりあし」。トップのソロバイオリン以外は打ち込みです。

最初の音源としては選ばない方がいい

僕はものすごく愛用しているんですが、手間がかかるので他のソフト音源の方が使い勝手はいいと思います。最初につかおうものならまず心が折れます。値段もそこそこしますしね。

リンク

■LA SCORING STRINGS 2.5 | クリプトン

■LASS Full 2.5 | Audiobro

パッチが少ないLite版もあるので、そちらから試してみるのもいいかも。

■LASS Lite 2 | Audiobro

LA Scoring Stringsを作っているAudiobroがNIと共同開発した
SYMPHONY SERIESのSTRING ENSEMBLEは音もLASSに近く使い勝手がよさそう。

■SYMPHONY SERIES STRING ENSEMBLE | Native Instruments

 
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  • フリーランスの作・編曲家。ドラマ、舞台、CM、Youtube、VRなどの映像やゲーム、アプリの音楽を作ったり、歌モノの編曲をしたり、ワインを飲んだりスプラトゥーンで遊んだりしてます。ファンタジーな音楽が好き。→詳しく

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