演奏、録音をお願いされやすいボーカリスト、演奏家になるためのコツ

テクニック

作曲家のこおろぎです。

スタジオやオンラインで、自分の曲のフレーズを演奏、録音してもらう機会が増えました。

どういう方に歌唱や演奏の録音を頼みたいか、どうしてほしいのか、おおまかに全体の傾向が掴めてきたので、共有しておきます。

スタジオ録音、宅録で仕事をするボーカリストや演奏家のかたの参考になればと思います。

おまけを入れるといい

宅録の場合、楽器が入ってないところにアドリブを入れたり。歌だとハミングなど、「おまけ」を入れてもらえるとうれしいです。

いらなければ消せばいいので、マイナスポイントになることがありません。

これをやるだけでめっちゃ気が利く人のイメージがつきます。

Jポップ、ロック以外ジャンルの人が少ない

ボーカルも楽器も、ジャンルが現代のJポップ、ロックに偏っています。

渋いジャンルの人はあまりインターネットを使わないせいかもしれません。イメージですが。

R&B、ソウル、ジャズ、ファンク、クラシックなどに対応できるとレア人材になれます。

プロフィールでも強調しておきたい。

作曲家のイメージ通りに演奏できる人は少ない

MIDIのベタ打ちを表情豊かにしてほしいから生の歌唱や演奏をお願いしているのに、ベタ打ちや仮のボーカルの表情のまま録音をする方がかなり多い。

なぜかというと、仮で入っているものにイメージを引っ張られるから。

そのせいで、ほんとうはこうしてほしい、と考えているものの70%くらいのものを渡されることが多いです。

それ以上の演奏をする人はめちゃくちゃ少ない。その実力はあるはずなのに。

ほんとうはこういうものを入れたいんだろうな、というイメージを膨らませることができるだけでよい録音にできるはずです。

逆に、僕のほうでは仮打ち込みや仮ボーカルを可能な限りイメージに近づけるようにはしています。

宅録納品は信頼がないと頼みにくい

以上の事があるので、スタジオでディレクションできると細かいリカバリが効くのでよいなと思っています。特にボーカル。

宅録の人はそれをふまえた上で任せられるかたになる。

実績は大事

選ぶ立場になってみて強く実感しましたが、他人の作品に多く関わっていたり、商業クラスのものに関わっていると品質や対応力の面で安心できます。

納期が差し迫っている状況で、何もやったことがない人に頼むのは不安です。

デモとしてのカバーの演奏や歌唱はそこまで参考になりません。

質感はわかりますが、自分で考える力、対応力がどれくらいあるのかが推し量れないので。

カバーだと表情豊かなのに、オリジナルになると固く、無表情になる、という人も多い。

実績が全くない人はかなり不利なのですが、どうにかそこをクリアしてほしいです。

道具を見せよう

プロフィールには

・マイク
・楽器
・プリアンプ
・オーディオインターフェイス

を書いておくと、品質の担保としてもわかりやすいです。

宅録の場合、機材リストを見ただけで、どのくらいの規模の活動をしているのかもわかります。

ボーカルは顕著です。

逆に言うと、高級機材で「圧」をかけていくだけで優位になるのでは、という気もします。

おわりに

というわけで、コーライティングスタジオで、演奏、作詞、作曲、その他音楽の仕事を募集、応募できるグループを作ってみました。

■演奏、作詞、作曲、その他募集グループ | Co-Writing Studio

オーディションみたいに、急に大きなものを任せるんじゃなくて、何度もやりとりをして、徐々に関係性を築くコミュニティになればなと思っています。

固定で毎回頼んだりするようになったら、他のクローズドな場所でチームを作ったりしてもいい。

こういうコミュニティをいくつか作ってみて思ったんですが、顔を出してくれる人は毎回出してくれるんですよね。

自然とそういう関係ができてくるんだろうなと思います。