モデリングマイク『ML-1』と専用プリアンプ『VMS-ONE』のレビュー。高級マイクが使い放題!

楽器・ハードウエア

Slate Digitalのモデリングマイク『ML-1』と専用プリアンプ『VMS-ONE』を買いました。

2つ合わせて「Slate Digital Virtual Microphone System」として販売されているものです。

とりあえず手に取った感じをザクっとレビューします。

モデリングマイクとは、数種類のモデルのマイクのサウンドをシミュレートしたサウンドにできるマイクです。

マイクは素の音を録音し、DAWの専用プラグイン「Virtual Mix Rack」でマイクの種類を変えます。

ざっくり

・高級機種のシミュレートができる
・真空管などのヴィンテージ志向
・元のマイクの品質が高い
・ノイズが少なくなった

プラグインでマイクの音色を変えます。なので、録音した後にマイクの種類を変更することができます。

うちでは「ML-1」→「VMS-ONE」→「Fireface UC」→「Studio One」で各トラックにプラグインエフェクトの「Virtual Mix Rack」をかける。という繋ぎ方になってます。

導入理由

このシステムの導入の理由としては大きくこの2つ。

・マイクのバリエーションが欲しい
・手元でプリアンプを操作したい

もともとブース内で操作できるプリアンプのみを探していたんですが、たまたまこれを見つけてしまい、色々な欲求が同時に満たせるな、ということで購入しました。

モデリングマイク『ML-1』レビュー

サウンド

最近、録音が趣味になってきたんですが、同じマイクで複数の楽器を収録していると、サウンドが飽和してくるんじゃないかな、とか、もうちょっと最適なマイクがあるんじゃないかな、と思って他のマイクも欲しかったんですが、

ML-1だと1本のマイクでサウンドのバリエーションが出せる。マイクを付け替える時間や吟味する時間も減らすことができます。

あと、元のモデルのマイクとの違いがわからないというレビューを見たのでよさそうだなと。

・ビンテージマイクの音をリアルに再現する「VMS」を実機と聴き比べてみました

実際のところ、僕は元のモデルのサウンドを知らないのでわからないんですが、素の状態の音がかなりよいです。

味気ないサウンドですが、レンジが広く、高域のきめ細やかさがあります。

前から使っていたaudio technicaのAT4040も気に入っていたんですが、それ以上に精密に音をとらえられているなと感じました。

ナレーションなどではこのままでもいいんじゃないかな。

Mix Rackをかけたときのマイクモデルやプリアンプのサウンドの変化としては、音楽全体に与える影響のほんのわずかでしかないかな、とも思います。それより、元のマイクの音がいいことに尽きるかなと。

ハード

ハードケース、ショックマウント、Mix Rackのシリアルコードが付属しています。

大きさはこれくらい。

マイクの高さは20cmほど。

付属プラグイン『Virtual Mix Rack』

ML-1を買うとVirtual Mix Rack(VMR)のコードもついてきます。

シミュレートしているモデルは

・TELEFUNKEN U-47(FG-47)(約120万円)
・SONY C-800G(FG-800)(約60万円)
・TELEFUNKEN E LAM 251(FG-251)(約130万円)
・NEUMANN U-67(FG-67)(約70万円)
・AKG C12(FG-12)(約120万円)
・Shure SM7(FG-M7)(約6万円)
・SONY C-800Gオールドモデル(FG-800M)(約60万円)
・Neumann M 269(F-269)(値段不明だが3桁万円)

高級マイクを使い放題…!

1つのモデルでもうまくシミュレートしてたら元がとれる値段ですね。

プリアンプは

・Neve 1073(FG-73)(50万円)
・Telefunken V76(FG-76) (50万円)

マイクもプリアンプも、傾向としてはいわゆるビンテージ。豪華なラインナップになっています。

レコーディングしてみたところ、F-269をファーストチョイスにして、最も明るくしたいならFG-800、最も落ち着かせたいならFG-47、みたいな感じですね。もうちょっと使い込まないと細かい音質や挙動はつかめないですが。

元のモデルをよく知らないので、先入観無しでサウンドを選んでいけたらなと思っています。

追加購入できるエキスパンションパックもあって、リボンマイクを含む5種類のマイクが選べるようになっています。

こういう追加課金要素があるので、マイク単体では性能よりも安く売ってる、とかはないかな。

サウンドは田辺さんの動画での聴き比べがわかりやすかったので張っておきます。

VMRは「2.4.7.10 Win」のバージョンではCPUの稼働率が100%近くなったりと、挙動がおかしく、DAWもよく落ちます。

サポートに連絡したところ、「2.4.4.3 Win Installer」をもらえたのでそれをインストールすると問題なく動作するようになりました。

それでも余計なことをしようとすると挙動が怪しいですが…

プリアンプ『VMS-ONE』

『VMS-ONE』はML-1専用プリアンプ。

専用と書いてありますが、他のマイクやインストゥルメンタルも繋げます。

後ろはこんな感じ。電源、XLR、TRSインプット、インストスルー、XLR、TRSアウトプット。

レコーディングブースの中に設置して、手元でインプットのレベルを操作できるようにしました。

マイクからプリアンプへの距離が短くなり、レベルを増幅して送るようになったせいか、ノイズも少なくなりました。

上が今まで、下がML-1導入後。

サウンド

VMS-ONEと、RME Fireface UCのプリアンプ部と、UNIVERSAL AUDIO 710を比べてみました。

Fireface UCのほうは味付けが少ないのもあって、違いがほぼ分からないですね。使い込んだらわかるかもしれませんが。

UNIVERSAL AUDIOの710はそれらに比べてエネルギーや元気ある感じ。色付けが大きい。

ハード部分

スイッチ類は
・GAINノブ
・インプットのMIC/INST切り替え
・PADのON/OFF
・POLARITY(位相)0/180切り替え
・POWER ON/OFF
・+48V ON/OFF

になっています。

手元でレベルを調節できるようになったので、自分で録音するときにかなり便利になりました。

ただ、LEDが1つしかないので、レベルがわかりにくいです。

ちょっと緑がつくぐらいが適正レベルっぽい。せめて4つくらいのLEDにしてほしかった。

おそらく、PC画面のほうで確認しろ、ということなんだろうけど。なので、iPadのStudio Oneのアプリで確認するようにしました。

GAINのノブもフワフワして軽い。もう少し重くしてもらいたかったです。

電源は別になってます。

サイズは、幅19cm、奥行き12cm、高さ6.5cm。
どのサイトにもサイズが載ってなくて、専用の棚を用意するときに困った。

レコーディングブース内の設置状況。隣はヘッドフォンアンプ。

ワークフロー

『ML-1』『VMS-ONE』『Virtual Mix Rack』の使い方としては、現在、

ML-1のマイキングとVMS-ONEのレベルを確認してレコーディング、その後、Virtual Mix Rackでゲイン調整、マイクとプリアンプを選び、テイク選び、ピッチ修正などの編集を加える。

それを一旦書き出してからミックス。という感じにしています。

そうすると、万全の状態でミックスに取り掛かることができるし、Virtual Mix Rackの挙動が不安定なので書き出しておくと安心、というのもあります。

おわり

ダイナミック版のML-2というのもあるんですが、ML-1に比べてお手頃ですね。

ダイナミックが必要になったときはこれを買ってみようかなと思います。

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ではまた。

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■Virtual Microphone System (VMS) | Rock On Line eStore

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