音楽制作で使う機材とリスニングオーディオのものって全然違うんですよね。
音楽制作は脚色のない正確さが要求されるのに対して、リスニングオーディオは自分好みの音で聴くために色づけしていく。
あとは用途が違うから、ハードウェアがそれ用のつくりになっている。規格も違う。
しかし「いい音で聴く」っていう根っこは一緒。
そこで、こんな本を読んでみました。
リスニングの本ですが、ミュージシャンも納得!っていうフレーがあったので。
キャラクターを登場させて会話などを入れながら和気あいあいと進んでいくんですけど、内容がマニアックすぎる。だけど難解じゃないところがすごくいいです。特にスピーカー調整の追い込み方が半端じゃない。これで入門用なのか…
赤川新一さん著の「赤川式自宅スタジオ構築バイブル」を読んだ事がある方なら自宅モニタリングと共通する事が書いてあるので、妙な事でも納得出来るはず。
専門的な用語もちらほら出てくるんですけど、そこはググれば初心者でも大丈夫でしょう。
この本のさらにすごいところは、サウンドチェック用CDが付いてる事。
まあCDぐらい今の時代普通なんですけど、この本のために新録音したヴァイオリン、チェロ、ピアノのトリオの音源、さらに製作風景のレポート、アーティストの対談、インタビューもあります。これはリスニングオーディオの本だよね…?
レコーディングはサンレコ等でおなじみ赤川新一さん。なぜか使ってるマイクや機材も書いてある…これ、リスニングオーディオの域を超えてないか。
というわけで、音楽制作側とは違う、リスニング視点で書いてあり、おもしろい本でした。