なぜ自分よりも実力のない奴らが、自分よりも評価されてしまうんだ?
本書はそれを明らかにする本なのだ
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』を読みました。
これは、目の錯覚と同じようにおきる「思考の錯覚」について語っている本。または、心理学の効果についてやさしくかみ砕いてある本。
そして、それを使って「錯覚資産」を作り、どう人生をハックしていくのか、ということが平易に書かれています。
思考の錯覚というのは、知ってないと気づけないので、この本に書いてあることは必ず知っておいた方がよい。
といっても、有名なものも多いので、どこかで読んで知っている、という部分も多いかもしれません。
・ハロー効果
・少数の法則
・後知恵バイアス
・利用可能ヒューリスティック
・デフォルト値バイアス
といった、思考の錯覚のしくみの説明が5分の4、後半5分の1くらいが、錯覚資産をどう増やすか、という話。
錯覚資産とは具体的に言うと、ツイッターのフォロワーなど。
フォロワーが増えるほどフォロワーが増えるスピードが早くなる。うまく運用することで、複利で増やしていける。
錯覚資産は、それが錯覚だとばらしてしまっても、効果が消えない
錯覚資産の運用がうまい人間と下手な人間では、時間とともに、どんどん差が開いていく のだ。
運ゲーだけど、「当たると、当たる確率が上がる運ゲー」
錯覚資産をうまく使い、打てそうなやつに見せかけて打席に立つ。そして、そうやって打席に立ち続けることによって実力もついてくる。
「スキルアップしやすい環境を手に入れること」というメタレベルに時間を投資するほうが、「スキルアップそのもの」に時間を投資するよりも投資効率がいいのだ。
記憶が書き換わる話、社畜になるしくみの話などもおもしろかった。
おわりに
この本を読んで、バーチャルYoutuberみたいに、容姿の情報をハックすることもこれに関係しているな、とか、また実は「作者は嫌いだけど作品はすき」のようなことは起こらないのではないか、とも思ったりしました。
こちらで5章分が無料公開されています。