あえて「逆」から考えてみることで簡単に刺激的なアイデアを出せる。

教則本・その他本

インターネット上で笑いを使った広告やメディアを作っている会社、バーグハンバーグバーグ社長、シモダテツヤさんの本、

『日本一「ふざけた」会社の ギリギリセーフな仕事術 』を読みました。

日本一「ふざけた」会社の - ギリギリセーフな仕事術 (中公新書ラクレ 518)

あえて「逆」から考えてみる

この本の中での「あえて怒られる企画出し」というのが特にすきです。

(ワークショップで)「これ絶対通らねえだろ」というものだけを考えて、発表してもらうようにしています。

頭の中のリミッターを一度外し、最初から絶対通らないようなものを考える環境を作って、新たな発見をしてもらおうと思い、「クライアントから怒られる」という条件設定を付けたアイデア出しをしてもらっています。

ある意味クレイジーで、振り切れたおもしろいアイデアが、真面目そうな生徒さんから次々に出てきたのです。

アウトプットが普通になる、つまんなくなるときって、たぶん「順」だけで考えているんですよ。

「おもしろくするにはどうしたらいいか、楽しくするにはどうしたらいいか。」

それを逆や、違う方向からも考えてみる。

「どうやったら最高につまんないだろう、たのしくないだろう、怒られるだろう。」

思考の方向を変えることで、未知のアイデアが出やすい状態になる。

もちろん、逆から考えているので、すぐ形になることはないかもしれないけれど、逆から考えるというのは簡単にできるし、脳みそもコネコネできて思考がリフレッシュできる。

いきづまったときに試したいアプローチです。

僕は根本のところで「クライアントに嫌がらせしてみよう」という思惑 を持っているので、そこが斬新なのかもしれません。普通は「クライアントのために」から始まるじゃないですか。○ ○ のため、× ×のため、って。でもその考えに基づいて進めると、結果的に同じものが出来 がちじゃないですか。だから根本から方向をずらしておくことって、企画にとってはとても重要なことだと僕は思います。

SNSでシェアされる方法

おまけに、「温度感の違う笑い」をバラ撒いておくことで話題化させる、ということも書かれていたのですが、

ちょうど最近、僕も舞台を見て同じようなことを考えていて、違う層の人や性格の人にも反応してもらえるように、ネタの仕込みを多く、多重にしておくということ。

舞台のような、一人が何度も見ないような、失敗できないようなものならなおさら、複数のネタを含ませておくのが有効になってくる。

おわりに

現代はまじめな音楽家がほんとうに多いなあと思っています。

まじめすぎて、フォーマットに縛られて、本来の目的である「お客さんを楽しませること」を忘れているのではないか、と思う人も多い。

そもそも「こうしたらお客さんが楽しいだろうな」という価値観自体が固定されて変化していない人もいる。気がする。

僕もわりとまじめなので、頑張ってよいものを作ろうと日々ためしているんですが、なかなかうまくいかないですね。

しかし、こういった簡単に脳にゆさぶりをかけていく方法をいくつか知っておくと、おもしろいアイデアも出しやすくなるんじゃないかなーと思います。

本について、文章はふざけて書いているんだけど、そのことに、まじめに、真剣に取り組んでいる方なんだなあ、という感想でした。

また、この本に興味のある方は、秋元康さんの「企画脳」も参考になるかと思います。