マシンガン効果とは
同じサンプル、波形の音が連続で発音されると不自然に感じる現象。
主にシンセドラムや、サンプリングされたサンプルを発音するソフトウェア音源などで発生する。
同じサンプルでのスネアの連続が「ダダダダダ」とマシンガンのように聴こえることからこの名前になったと思われる。
マシンガン効果について
マシンガン効果について、気になって調べてみようとしたんですが、とりあえずネットには情報がないようです。英語で「Machine Gun Effect」と検索してもそれらしい記述は何も出てきません。
なので、とりあえず僕が分かる範囲で書き留めておこうと思いました。
人間は高い精度でマシンガン効果を検出する
マシンガン効果とは言われますが、マシンガン自体はマシンガン効果を感じず、自然に聴こえます。
これは機械での精密な連続音にも関わらず、一つ一つの音にわずかな変化があるためです。
ところが、わずかな違いにも関わらず、まったく同じサンプルを連続したとたんに不自然に聴こえる。
しかも、これはエフェクトなどをかけて多少加工しても回避しづらいです。
なので、ソフトウェア音源は、発音するたびにサンプル自体が切り替わる「ラウンドロビン」といわれる手法でこれを回避しています。
下の動画では音に変化を加えてマシンガン効果を回避しています。生音のサンプルよりもシンセのほうが回避が容易です。
変化して回避できる効果は
ピッチ=音色(EQ)>音量
かなと思います。音量を変化させてもあまり回避できません。
逆に、スネアの連打音をピッチやフィルターで変化させたものはフィルインに使われたりしますね。
1/fのゆらぎ、という言葉もありますが、これは、まったくの同一でなければ同じような音でも気持ちよく聴ける、という同一のサンプルに対する人間の認識の精度の高さを物語っている言葉でもあるのかなあと。
マシンガン効果は人間の脳のエラーではないか
という説はどうでしょうか。
人間はくり返される同一の音源を反射音、残響音として認識します。
その音から、音源からどのくらいの距離か、どんな素材に反射しているのか、など色々な情報を聴きとることができる。リバーブ、ディレイなどの空間系エフェクトはそれを応用して擬似的に残響を感じるようにしたものですね。
しかし、全く音質に変化がない反射音、残響音と思わしき音が耳に入力されたらどうでしょうか。自然界では全く音に変化がない反射音はありえない。
「ありえない数値が入力された」という風に感じられて、脳というコンピューターがエラーを起こすのではないのでしょうか。それが不自然、不快に感じる原因になる。
おわりに
ざっくりと言われているけど、謎が多い現象ですね。