心拍数や体重によって聴こえるテンポが変わる? →実は、ゾウはネズミに比べて時間が18倍早く感じるらしい

その他

体調によって聴こえるテンポが変わる?

朝起きてすぐや、酔った時など、体調によって曲の早さが変わって聴こえる、というのが話題に上がってました。確かに僕も寝起きなどは変わって聴こえます。

原因は心拍数という説があるようです。上がったら遅く、下がったら速く聴こえる。

心拍数を考慮して曲順を決めると。盛り上がっている時は心拍数が上がって音楽が遅く聴こえるから、テンポを上げめに演奏するって事ですね。考えてるなあ。

本番中にリズムが前のめりになる、ハシっちゃうのは、緊張による心拍数の上昇で時間感覚がズレてしまうのが原因なのか。

体調とテンポについてのまとめ

音楽制作をする時は心拍数が安定した状態で作るべし。

納期が近いからといって焦ってはいけない。ライブも落ちついて臨もう。

さて、今回はここから少し脱線します。

心拍数を速く保てば時間を引き伸ばせるのか

Fate/Zero 衛宮切嗣/Zero (1/8スケールPVC塗装済み完成品)


いらんことを考えだしてきたぞ。


※「心拍数が遅いと速く聴こえる」です

心拍数をコントロールできれば、衛宮切嗣の「固有時制御・二重加速」(タイムアルター・ダブルアクセル)みたいな時間操作系能力を手に入れられる可能性が浮上してきました。興奮してきた。

では、調べていきたいと思います。

体重が軽い、心拍数が早い生き物ほど時間の流れを遅く感じている


 

見つけました。

ゾウの時間・ネズミの時間 本川 達雄 氏

時間が体重の4分の1乗に比例するということは、体重が2倍になると時間が1.2倍長くゆっくりになる関係です。

(絶対的な寿命は違っても)一生を生きたという感覚は、ゾウもネズミも同じ

体重が軽い、心拍数が早い生き物ほど時間の流れを遅く感じている(周りから見ると時間が早く過ぎている)、という事。体重と心拍数、分けて考えてみよう。

質量と時間感覚について

 

質量によって流れる時間が違う、というのはわかります。みんな大好き相対性理論ですね。

例えば質量のめちゃめちゃ大きいブラックホールは、こちらからは時間がほとんど止まって見える。ブラックホール側から見るとこちらはものすごい速度で進んでいる。

これが生物同士の、ごく小さい質量の差でそんなに違いが出るものなのか。

体重で時間感覚が変わるのだとすると、同じ人間同士て体重100kgの人は50kgの人より、同じ曲を1.2倍早く感じるのかと。

50kgの人がBPM100で聴いているものが100kgの人はBPM120に聴こえる事になる。音楽をやっている方はすぐピンとくると思いますが、ありえないほど違いますよね。

聴き比べてみましょう。

■BPM 100 スピッツ「チェリー」

■BPM 120 東京事変「能動的三分間」

うーん、こんなに差はでないと思うんだけどなあ。自分で計算出来ないので確かめられないんですが…

ギタリストは身長が低いほうが速弾きがしやすいのか

Fire & Ice

体重が軽い人のほうが時間を遅く感じるのなら、ギタリストは身長が低い、軽いほうが速弾きがしやすいのではないか。

速弾きギタリストの身長を調べてみました。

●イングヴェイ・マルムスティーン 190cm
●ジョー・サトリアーニ   172 cm
●ポール・ギルバート  193 cm
●エディ・ヴァン・ヘイレン 173cm
●スティーヴ・ヴァイ 183 cm

あまり関係なさそう…イングヴェイに関してはデカイ上に太ってる…

じゃあ、スポーツで、テクニカルで細かい反応が求められる競技では体重が軽い方が有利にならないのか。調べてみたところ、卓球で強い人は身長が低い選手が多いっぽい。合ってるのか?

心拍数と時間感覚について


 
 
これは心拍数と連動した脳の感覚が影響を受けているのでしょうか。脳がクロックアップしている状態なのかな。

心拍数が早いほど時間の流れが遅く(周りから見ると早く)感じる。

これが正しければ、トレーニングや競技で長い時間心拍数を上げているはずのスポーツ選手は、一生トータルでの体感時間は変わらないが、絶対的な寿命は縮む、っていうことですよね。周りから見ると全然健康じゃないじゃないなこれ。

時間操作系能力は寿命が縮む。あ、設定通りですね。

あと知りたいのは、心拍数で時間感覚が変わるのだとしたら、平常時60くらいの心拍数を人間の限界、220まで上げた時にどれくらい時間を引き伸ばす事ができるのか。

平常時にストップウォッチの画面を見ず、常に10秒で止められるように訓練して、心拍数を最大限高めた時、同じように自分の感覚での10秒で止めてみて、数字の差を測定する、っていうのをやればどのくらい違ってるのか計れると思う。

これで心拍数が220の時に10秒だと思った時間が5秒だったら、5秒間の時間の中を体感10秒で動けていることになる。

倍速ですよ。盛り上がってきました。

子供のほうが大人より1日が長く感じるのか


 

あと、子供の頃と大人になってからだと時間感覚が違うという意見。確かに、体重、体格も違うから違うのかもしれない。

確かめる方法としては、子供の頃に聴いたっきりの音楽を頭の中で再現してみて、今改めて聴いてテンポが速く聴こえるのかどうか。試してみたいけど僕は曲が思い浮かばなかった…

そんなにわかりやすい違いは無いのかもしれない…

音楽自体が時間感覚に影響を及ぼしている。

中程度の強度の運動などで代謝を挙げつつ、テンポの速いBGMを流すと時間が遅く感じる

こんな論文を見つけました。

■心拍数が音楽聴取時の時間感覚に与える影響(pdf)

色々混ざってるんですけど、「心拍数と音楽自体が時間感覚に影響を与える」という事で話が進んでます。

・扱いが「心理学」になっている。気持ちの問題だと。
・音楽のテンポは時間感覚に影響を及ぼす
・脳内のどこかにあると想定される「内的時計」の進み方が速くなることで時間感覚に影響を与える
・新陳代謝過程が「内的時計」の進み方に影響している。代謝が低下すると同じ時間を短く感じる
・新陳代謝過程が「内的時計」の進み方に及ぼす影響に男女差がある可能性は否定できない(女性のほうが影響を受けにくい傾向)
・同じ音楽を聴いた時、音楽経験者よりも非経験者のほうが時間が短く感じる

この論文のまとめ

男性に関しては,待ち時間を短くするためには,相対的運動強度が30%程度の緩やかな運動の後にゆったりした音楽を聴かせるのが有効であろう.たとえば,階段の昇降や比較的長い距離を歩行のあとに入る部屋は,待ち時間を長く感じさせない待合室として有用と考えられる.

また,楽しく感じられるような時間を長引かせるには,中程度の強度の運動などで代謝を挙げつつ,テンポの速いBGMを流すのが有効と言えるだろう.代謝が上がるようなスポーツを娯楽として楽しむ場合,速いテンポのBGMをかけておくと,その間の時間をより長く感じることを可能にするものと期待できる.

曲のテンポの聴こえ方の違いについては言及されていないです。

さいごに

寝起きは曲のテンポが速く聴こえるっていう話だったのに、ブラックホールが出てきたりと、宇宙規模になっちゃいました。

結局よくわかんなかったんですけど、相対性理論にしろ厨ニにしろ、時間を扱うのは興奮しますね。

興奮してるからこのブログも体感より短い時間で書き上がったのかもしれない。

ではでは。