楽曲を作ってない方も目にすることが多くなってきた「音圧」(音圧レベル)ですが、楽曲の音圧について、あまりわかりやすそうな解説がなかったので書いてみました。
楽曲での音圧とは
プレーヤーの音量を一定にした場合の聴こえる音の大きさ
と覚えておけばいいです。
色々
・単位はdB
・音声ファイル、CDに入っている曲の元々の音の大きさ
・プレーヤーの再生音量を同じにしても音圧が高いほど音が大きく聴こえる
・音圧レベルはある間隔の平均値
・音圧を上げる(稼ぐ)、というのは0dBという絶対的な壁に向かって平均レベルを上げていくこと。音圧を上げるほど抑揚が失われていく。
・音圧の数字が同じでも、聴覚的にデカく聴こえさせる方法もある
・楽曲の音圧は曲の一番盛り上がっている場所を基準に
適切な音圧について
音圧を上げる、ということはサイズが同じ入れ物にどう入れていくのか、という事でもあります。
これはカレーにとてもよく似ていますので、カレーで説明します。
これが音圧が低い状態のキーマカレーです。
お皿の大きさが音声データの使用可能領域です。白い部分、使用可能な領域が結構余ってますね。これだと寂しい夕食です。
下が適切な音圧にした状態です。お皿いっぱいに場所を使いつつ美しく盛りつけてあります。たまにはレトルト以外も食べたいものですね。
さらにお皿いっぱいにしようとすると、美しさが破綻してしまいます。ラー○ン○郎が悪い例です。
抑揚を保ちつつある程度の音圧で聴きやすく、というのが大事です。
RMSとは
音圧レベルを表す測り方。数値。-∞→0dBに近づくほど音圧が高い状態になります。
参考
曲が一番盛り上がっている場所の音圧のめやす。
・-10dB – まあ普通。CDに収録するときはここらへんを目安に。
・-10dB~7dB – ロック系やEDM系ならこれくらいあってもかっこいい。美しく仕上げるにはテクニックが必要。
・-7dB以上 – 頭おかしい
同じ音圧でも音が大きく聴こえたり、低い音圧でも抑揚がなく平坦に聴こえたりということがあるので、一概に数字でどうこうは語れないのですが。
音圧が高く、音の波形がファイルの外側にぺったりくっついている曲を蔑称で「海苔波形」と言ったりしますが、聴いて美しければ波形はどうでもいいです。近年は美しさを保ったまま、音を大きく聴こえさせる技術も発達してます。
– 海苔波形の例
ラウドネス運用
現在、音楽配信、放送やゲーム、Youtubeなど、あらゆるサービスでは「ラウドネス=聴いた感じの音量」を基準にしているので、音圧を上げすぎる事には意味がなくなっています。
■ラウドネス:Loudnessとは | 偏ったDTM用語辞典
おわりに
音圧って絶対一回「お夏」って打ち間違えるのは僕だけでしょうか。nを連続で打つのが苦手です。