DAWの「Studio One」に特化したPresonusのパッド・コントローラー『ATOM』を購入しました。
パッドといえば、先日Native Instrumentsの「Maschine」を購入したのですが、よりStudioOneで使いやすいのではないのかなと思い、ATOMを追加で買いました。比較しながらレビューします。
ざっくり★★☆☆☆
・コンパクトながらガッシリとしたつくり
・操作が複雑
・Studio Oneネイティブのプラグインにノブをアサインできる
・Studio Oneで使用する際にはMIDIコントローラーとしては使えない
・StudioOne以外のDAWではあまり能力を発揮できない
Studio Oneを操作するための機能が多く、「すでにコントローラーのあるデスクトップPCのシステムに追加する」というよりも「このパッドとノートパソコンだけで制作を完結させる」みたいな使い方を想定してあるのかな、という印象。
個人的には、ボタンもアサインできたりしてほしかったりと、もうすこしImpactなどと連携して、サクッといじれるようになるもののほうがよかったなあ、と思います。
余計なボタンも多いように感じていて、ATOMだとマウスやショートカットより不便な操作になるものや、Faderportとカブっているものがある。
そのおかげで操作も複雑に感じます。ボタン同時押しが多かったり、今どの状態なのかがわかりにくかったり、押し間違えたり。
想定されている使われ方の「PCとATOMだけでトラックメイクをする」ということになると、より操作性がいいMaschineを買ったほうがいい気がします。製品のポジションが中途半端に感じる。
辛口になりましたが、継続して使うとは思います。細かい部分を書いていきます。
ガッシリとしたつくり
適度に重量感があり、グラつきません。
平たく、コンパクト。高さはノブなしで2cm程度。
MIDI IN/OUTがなく、接続はUSBだけなので、そのぶん薄いです。
パッド
4×4のパッド。maschineと比べて少し小さめ。感触は固めでいい感じ。
感度が低く、MAXにしても叩く力が弱いと反応しないことがあります。
ノブ
4つのノブ。大きく、隣のノブとの幅が十分にあるので、物理的に干渉しにくいのがよいです。トルクはMaschineと同じくらい。
ただ、ツマミを回したときのパラメータへの反応が若干悪い気がします。
Studio Oneネイティブのプラグインにノブをアサインできる
Studio Oneのネイティブプラグインにノブをアサインできます。
ノブを少しさわり、該当のパラメータを右クリックしてアサイン。簡単です。
一度アサインすると記憶される。
割り当てられないパラメータもあります。
僕はImpactやSample Oneのサンプルのスタートとエンドをいじるのを一番使うので、そこに割り当てられないのは痛い。
Studio Oneで使用する際にはMIDIコントローラーとしては使えない
Studio Oneで使用する際は専用のコントローラとして動作し、それ以外のDAWではMIDIコントローラとして動作します。
2018年12月現在、Studio Oneで使用するときはMIDIコントローラには切り替えられず、ノブやボタンでCCを送ったりはできません。
ただ、これは今後のアップデートで切り替えられるようになる可能性が高いです。
その他のボタン
左右に色々なボタンがあるのですが、全体的に今のところ微妙ですね。
僕がわりと使いそうなボタンだけちょっと紹介します。
Note Repeat
同じ音を繰り返すNote Repeat機能。
音色を選ぶ→Note Repeatを押す→テンポに応じたボタンを押す、と複数の操作が必要で、とっさには使いにくい気がします。慣れなのかも。
Maschineだと押すだけでリピートするし、アルペジオなどに展開できる。
INST show/hide
選択されているトラックのインストゥルメントを表示します。
常に表示させてしまうとPCが重いので、表示、非表示を頻繁にするんですよね。
INST Preset+/- + NAV Up Down
プリセットを切り替えるボタン。
音色を選ぶときに使うんですが、左右のボタン同時押しのせいで試聴しにくい。
カスタマイズ用の専用ソフトはない
ATOM上でMIDIのカスタマイズをしていくことになります。Maschineは専用ソフトがある。
Studio Oneネイティブで動いている時はカスタマイズはできません。
ギャラリー
Maschineと
正面に追加しました。
おわりに
連携が弱かったり、操作が複雑だったりと、プロトタイプ感が強い製品です。
はじめて出るパッドなので、今後改良されていくんだろうなとは思います。
まだ導入したばかりなので、評価が変わることがあるかとは思いますが、概ねこんな感じですね。
MVP Loopsのサンプル、プリセットもついてきます。