質問があったので、音楽活動をしている方におすすめの、メールマガジン(メルマガ)を配信するサービスをまとめてみました。ついでに色々考えてみました。
話題の時期は終わりましたが、まだまだ有効ではないかなと思います。
まずはFrekulとブロマガ。この2つはメルマガだけでなく、連携したサービスも充実しているのでミュージシャンにおすすめなのです。
Frekul
・無料で使用できるFreeプランでは1ヶ月の送信回数は3回、月525円のProプランでは送信回数は無制限
・無料で配信するメールと、会費を支払っているプレミアムサポーターに送るメールで内容を変えられる
・月額100円〜9999円のプレミアムサポーターになってもらう、投げ銭をしてもらうという2つのマネタイズ方法がある
・プレミアムサポーター会費から消費税と決済手数料を引いた残りの50〜75%が取り分。投げ銭は80%が取り分
・楽曲の配信、グッズ、カラオケ配信、チャット機能、宣伝等、メルマガ以外のサービスも充実
・空メール、またはアーティストページからすぐ登録してもらえる
最もおすすめのメルマガ配信サービスです。僕も利用しています。チャット機能があるので、最近台頭してきたサロンのように運営もできますね。
運用例
Miliさんはプレミアムサポーターのみにメールを配信してます。
参考
無料とProの違いについて、詳しくはこちら
登録はこちら
ブロマガ
・ブログとメルマガが一体になったサービス。ブログがそのままメールで配信される
・月額525円の費用がかかる(ニコニコ動画プレミアム会員)
・配信者が定めた月額購読料または記事毎の個別購読料を指定できる
・収益の60.2%が配信者の取り分
・有料記事はWeb上に残るので、振り返って課金してもらえる
・ニコニコ動画中心に活動している方は動画、生放送などと一括して管理できる、ユーザーもわかりやすいといったメリットがある
・ニコニコ動画のプレミアム会員なら支払い方法が同じなので、ニコ動を中心に活動している方はこちらを使ったほうがよい
ブログがそのままメールで配信されるので、ライブ告知など、ブログとメールで同じ内容を書く、といった使い方をする人は便利です。
有料記事は後から購入できるので、電子書籍のようにジワジワ購入されるような記事を書く、という事もできますね。
ブログ単体としてはSEOも弱めで広告も貼れない、デザインがいまいちといった弱点も。
運用例
マインクラフト実況で人気のM.S.SProjectさんはニコ動を中心にして活動をしていますね。審査に通った人しか運営できない、ニコニコチャンネルの中の1つの活動としてブロマガを書いています。
参考
■ブログとメールマガジンがひとつになった「書くニコニコ」 – ニコニコチャンネル
おまけ Blogtrotter
Free realtime RSS and Atom feed to email service. Get your favourite blogs, feeds, and news delivered to your inbox.ブログが更新されると、ブロマガのように内容をメールで配信してくれるサービス。読者がブログのURLとメールアドレスを入れて登録します。
現在ブログをやっていて、メールでも届けたいという方は、ブログ内で読者にこのサービスの利用を促してみてはいかがでしょうか。
ポストメールマガジン
上記2つはメールアドレスに送るメールマガジンでした。
PCへのメールは開封率が低く、携帯へも迷惑メールとして処理され届かない、といった事がありますが、スマートフォンのアプリからプッシュ通知されるのであれば開封率も上がるはず。
そういった、スマホ世代に向けたポストメールマガジンになりうるサービスはnoteとLINEです。
note
・全ての機能が無料で使える
・マガジンの月額課金、一度だけの課金、記事毎の課金を選べる
・アプリがあり、更新されるとプッシュ通知される
・複数のマガジンを作ることができる
・マガジン更新がメールでも届くように設定できる
・投げ銭機能
サービス自体の知名度が低いので、アプリもインストールしてもらわないといけないし、課金するのもハードルが高いかも。
複数のマガジンを作れるのは面白い。月額300円のマガジンを複数購入してもらう、ということもできる。例えばバンドメンバーそれぞれの日記など。
運用例
月額の会員費がかかるマガジンを購入すると更新情報が届きます。コメントもできるので、ファンコミュニティとしても機能していますね。初月無料なのがうれしい。
参考
登録はこちらから
■note
公式LINEアカウント、及びLINE@
・公式LINEアカウントは初期費用800万円〜。継続費用は月額250万円。
・LINEのメッセージとしてプッシュ通知される。
・他人へのおすすめなど、様々な機能がある
・友だち追加時・友だちからメッセージが送られた時の自動返答
あら結構お高い。すでに相当売れているか石油王でないと難しそうです。
廉価版のLINE@は無料でも運営できますが、日本国内に実店舗がある企業のみ。つまりアーティストやバンドのアカウントを開設することはできないんですよね。
運用例
参考
■これで完璧に分かるぞ!LINE公式アカウントとLINE@の違い【最新版】
メルマガ運用のコツ
・タイトルを工夫する
・まとめ、Q&Aなどを活用し、手間をかけすぎないこと
・最初から有料メールマガジンを運営するのは避ける
まず、他の大量のメールに紛れて届くわけですから、タイトルで内容がわかるようにしておくべき。ライブ告知の場合は場所と日付をタイトルに入れちゃっていいと思う。ブログと違って1度スルーされると振り返って読んでもらえないですしね。
メールマガジンの内容はツイートのまとめ、Q&Aなど、手間がかからず、息切れしないコンテンツがいいんじゃないかなと。文字を書く時間をとりすぎず音楽活動に充てたいところです。更新も不定期でいいと思う。
ブログもそうなんですが、張り切りすぎると確実に息切れします。
有料メルマガについては、すでに相当数ファンがいる状態ではじめるべきです。登録数が少ない状態で有料のものを書くようになると、労力と読者数が釣り合わない。そもそも有料メルマガ自体が難しい事を把握しておいたほうがいいですね。
■有料メルマガは儲からない:名だたる著者が死屍累々な理由を考える
文章を中心に活動している人ですらうまくいってません。有料メルマガというより、メルマガを含むコミュニティに課金してもらう、というほうがうまくいきそうな気がします。
メルマガとミュージシャンって相性よくないよね
実は、メルマガってそこまでミュージシャンと相性がよくないサービスなんじゃないかなって思ってます。
まず、文字を定期的に書き続けるのってめんどくさくなっちゃう人が大半だと思うんですよね。文字を書くこと自体苦手な人も多いし。頻繁に活動したり、商品が入れ替わったり、動きがあったりしないので、書くこともなくなってくると思う。
さらに有料メルマガになると、内容の差別化をしなければいけません。読者になってもらうためのコンテンツと、読者向けのコンテンツ両方を考えなければいけないというのは、サポートのないミュージシャンにとってはかなり負担じゃないのかなと思うんですよね。
スタッフを雇うにも基本お金がないと思うので…
ファン層によってはメルマガ登録よりもツイッターのフォローやフェイスブックのいいね!を促したほうが告知を見てもらえるんじゃないかなとも思いますし。
宣伝のチャネルを多く持つ事も大事ですが、労力と効果を照らし合わせてやめておく、というのも一つの手です。
まとめ
これからメルマガの配信を始めようかな、という方は
・ツイートなどのまとめやQ&Aで息切れをしないコンテンツ作り
・ブログをそのままメール配信するブロマガ、noteなどのサービスで楽をする
・Frekul、noteの機能を使って、メルマガの内容ではなくメルマガを包括した「コミュニティ」に課金してもらう
・文字を書くのが好きじゃないならやめておく
・やってくれるスタッフを雇っちゃう
ここらへんを考えてみるといいのではないでしょうか!