アルバート・アインシュタイン、チャールズ・ダーウィン、グラハム・ベル、ルードヴィッヒ・ヴィトゲンシュタイン、トーマス・エジソン、ライト兄弟。
彼らには一つの共通点があります。それは彼らか独学を通じて世の中にインパクトを出したということです。
我々フリーランスは基本、仕事を教えてもらえる先輩がいないので、独学で勉強をしなければいけないんですね。
しかし、むしろ独学こそ最強、というポジションをとっていきたい。
というわけで、山口周さんの『知的戦闘力を高める 独学の技法』を読んでみました。
「知的戦闘力が上がる」とは、「意思決定の質が上がる」ということ
独学の目的とは、知的戦闘力を高めることなんですが、知的戦闘力を高めるとは、どういうことなのか。
一言でいえば「意思決定の質が上がる」ということです。優れた意思決定は優れた行動に直結し、優れた行動は優れた結果をもたらします。
行動して失敗はどんどんしろ、という話はよく聞くのですが、そもそも、行動する前の仮説の精度を高めておくべきなんですよね。
的外れな行動であるほど、何も起こらない確率は高い。
また、音楽を作るときには、常にどの音を選ぶのかという意思決定もしているわけで、その能力が上がれば品質も上がるわけです。
無目的な勉強こそ後で活きる
一般に、ビジネスパーソンの勉強法に関しては「いずれ必要になったら、そのときに必要 な勉強をすればいい」というものです。こういう意見を言う人は多いし、さらに言えば合理的にも聞こえます。しかしこれは、やっぱりダメだろうと思うのです。
必要になったときにその勉強をすればよい、というのはほんとうによく言われています。
とっかかりはそのほうが良いかもしれないですが、長く同じ仕事を続けるにあたってはよくないと思っています。
仕事でその技術や知識を身につけるときは時間がないので、どうしても小手先のものになってしまう。
仕事とは違う場所で、深く学んで体に刻み込む時間が必要。
その重要性というのは最近特に感じていて、音楽の仕事だけをどんなにやっても、きちんと学んだり、楽器を練習する時間をとらないと、スキルは上がらない。
例えば、ピアノは毎日作曲では弾いていますが、全く上手になりません。これは、弾くための練習をしてないからです。
逆に、10代のときに、趣味でトップギタリスト100選みたいな本を買って、その本に載っているすべてのギタリストの音づくりや弾き方のクセを調べたのが、今でも基礎として活きている感じはあります。
ここで重要になるのが「何の役に立つのかよくわからないけれども、なんかある気がする」 というグレーゾーンの直感です。これは人類学者のレヴィ・ストロースが言うところの「ブリコラージュ」です。
「将来きっと役に立つだろう」という理由で読むべき本を選別 する必要はないということです。常に「いま、ここ」ですぐに役立つとか、あるいは面白いとかといった刹那的な選好がずっと重要であっ て、あまり中長期的な目線で読書をしなく てもいいと私は考えています。
ブリコラージュとは、雑多な物や情報などを集めて組み合わせ、その本来の用途とは違う用途のために使う物や情報を生み出すこと。
以前書いた、こちらの内容とも被ってきます。
雑多に知識を吸収することによって、その業界での新しいアイデアになる。
学ぶタイミングは、自分の興味が湧いたとき。今の瞬間に興味があることにハマり倒す。っていうこと。
ストックされた情報を「アンラーン=消去」する
大きな変化が継続的に起こっている世界において、一度学んだコンセプトやフレームワークに執着し続けるのは、怠惰を通り越して危険ですらある
テンプレートを作らなかったり、頻繁に更新する。
大胆にやり方を変える。
これは、年を重ねていくほど強く意識しないといけないと思ってます。
おわりに
独学は最強なのですが、それに固執せずにもいきたいですね。