前回、演奏家は自分で録音ができるととってもいいですよ、という事を書きました。
今回は、自分で録音して遠隔でファイルを納品する仕事をするときに、どんなスキルがあれば価値が高いのかをザクっと書いてみます。
✔DAWの操作
とりあえず録音するだけの機械としてPC+DAWが使えるようになればOKです。
打ち込みやミックスはあとで大丈夫。
DAWはStudioOneをおすすめしてます。比較的操作が楽だし、無料版もあり、最上位版も安い。
つまづいたときは、SLEEP FREAKSさんの動画なら操作がひととおり解説してあります。
✔マイキング
どのマイクで、どのくらいの距離で、どの角度から楽器の音を録るのか、というのはかなり大事です。
演奏がよくても、録音が悪いと作品が成り立ちません。
楽器によって王道のマイキングがあるので、まずはそれを習得しましょう。
作品によって録りかたやマイクを変えることができるようになると、音色のバリエーションが出せるようになります。
✔MIDI直読み
仮の打ち込みをしたMIDIデータを直接読んで演奏できると、五線譜に書き直す手間がなくなります。
MIDIを読むとは、具体的にはピアノロール画面を読むことです。どのDAWにも標準でついています。
実は、慣れると五線譜よりもピアノロールのほうが読みやすいんですよね。僕はギター、ベース、鍵盤を録音するときはMIDIを読んでいます。
こういう画面なのですが、臨時記号がなく、音価、強弱、アーティキュレーションも把握しやすい。
ソロで表情がついてない場合、曲のイメージをくみ取って、表情や音を足してかっこよくするスキルがあるとさらによいです。ポップスの場合は作・編曲家が細かいところまでガッチリ指定することは少なく、よりよい内容をつけ足して弾いてくれる演奏家は重宝されるはずです。
また、MIDIから奏者用の楽譜に書き直すスキルがあるのなら、それも仕事にできそうです。
✔アドリブ
半分くらい作曲能力が必要なスキルです。
特にバイオリンの方はできる人が少ないので、価値が高いです。
ロック、ジャズギターのアドリブの本なら大量にあるので、それで身につけていく感じになるでしょうか。
アドリブのように任せられる範囲が多くなるほど信頼感も増しますし、ギャラも増えます。
✔編集
録音した後に整えるスキル。
・テイク繋ぎ合わせ
・ピッチ直し
・ノイズ消去 など
若干事務的な作業になりますが、付加価値は高いです。
急いでいるときにきれいなデータを送ってきてくれる方は神です。
自分で編集ができるようになると、編集が少なくなる録りかたになってきたりもするので、基本的な品質も上がったりします。
おわりに
やはり、勉強だと思うとなかなか身につかないので、実際に仕事で使ってみたり、
スキルのオンラインマーケット、ココナラの出品、納品を目標にするといいかもしれません。