なぜ歌や演奏がへたなのに人気がある人がいるのか?

その他

『こいつ歌や演奏がへたなのになぜ人気があるんだろう?』と思うときはないですか。あと『どうせ容姿がいいだけだろう』とか。

そう思ったときは、自分が獲得していない価値を発見できるかもしれません。

歌や演奏がうまいへただというのは一つの価値のものさしなんですよね。

こいつ下手なのになぜ人気があるんだろうとか、そういうことを思った時は、みんなにそれとは別の価値を提供していると考えた方がよいです。

それが自分が身につけてない価値観だとしたら、それを発見して成長できるチャンスかもしれません。

表現はいろんな価値が混ざり合っているので、一つだけの価値で測れない物っていうのがほとんど。

うまい、へた以外にどんな価値観があるのかというのをざっくり思った範囲で並べてみます

・文脈
・目的思考
・アイドル
・おもしろい
・言語化不可能

文脈

文脈は歴史とかコンテキストって言われるものですね。

例えばクラシックとかはわかりやすいと思うんですけど。

現代音楽ってそのものを聞いたらなんだかよくわかんない。

でも、ずっと歴史を学んできてその文脈を学んできた人からすると「おおー、すごい」って思うような曲だったりするんですよ。

過去を知ってるからこそわかる素晴らしさというものがあるんですね。

これは美術なども同じだと思います。

で、この価値観を身につけるには知識をつけるというのが解決法ですね。

音楽の歴史を学んだり、美術の歴史を学んだり。

この価値観を身につけると、当然と思ってきたものを問い直すっていう、メタ的な思考も出来るようになります。

で、上手い下手と同じように、文脈的なものさしだけで測るようになっちゃうと、これはロックじゃないとか ジャズじゃないとか、そういうことをいうようなおじさんになっちゃうので注意ですね。

やっぱり複数の価値観で見るっていうのが大事だと思います 。

目的指向

例えばパンクを表現したいっていう時に、うまくて丁寧な演奏をしてもその音楽に合ってないじゃないですか。

どういう表現を目指すためにその技術を使うのか。使わないのか。それが目的志向。

いつでもどんな時でも、うまくて貼り付けたような、同じような演奏すればいいってわけじゃないんですよ

特に映像作品などでは目的志向の音楽が使われてて、それが感情や情景にハマることで気持ちよさが生まれます。

アイドル

ここって結構言語化が難しい気がします。親密感とか癒しとか、そういうものに近いかなという感じがあります。

アイドル的っていうのは、必ずしも顔がいいということではないんですよね

僕は自分の子供とか姪っ子、甥っ子とかに近い感覚なのかなと思いますね。

自分の子供だったら別にそこまで顔が良くなくても、歌が下手でもダンスが下手でも、一生懸命だったら感動するじゃないですか。

あとは猫とかそういう可愛いに近い感覚ですかね。癒し的な。

僕自身、最近になってアイドル的なものにハマって、アイドルのよさっていうものを体感して理解できました。

これは、やっぱり自分でハマらないと分からないと思います。

おもしろい

笑いとしておもしろい、というのもある。

これはわりとわかりやすい価値かなと思う。

言語化不可能

でここまで言語化してきましたけど、

まだまだ言語化できない価値もあるんですよね。

どこがいいんだか全然わかんないけど、なんとなくいいみたいな。

で、どこかでその感覚が芽生えたらすごく大事にすべきだと思います。

なぜなら、言語化できる価値は定量化できるものだからです。ピッチが合っているとかリズムが合っているとか。

そういう定量化できるものいうのは、機械に取って変わられやすいんですよね。

ピッチが合ってるとかリズムが合ってるとかは機械は得意ですよね。さらに最近は顔がいいすらもフィルタとかでやってるわけですよ。

最後まで言語化ができない価値というのが、人間に残されてるクリエイティブだと思います。

なので「なんとなくいい」っていうのをすごく大事にしてください。

もう一つはやっぱり諦めることも重要で、

「こいつが人気がある理由が俺には分析できなかった。と、いうことは、何か裏で何かコソコソ悪いことをやっているに違いない。こいつは悪者だ。攻撃してもいい。」

そうなっちゃうとダークサイドに落ちていくんです。

世の中には自分では感じることができない価値とか、言語化されてない価値というものがたくさんあるんですよ。

それを受け入れる。

他のみんなはその価値がわかるけども、俺には理解ができなかった。まあそういうものもあると。

例えば、スーパーに行ってもすべての商品が欲しくなるわけじゃない。自分が欲しいのはその中のごく一部です。だけど並べてあるからには、一つ一つはだれかが欲しいものなわけです。

自分が価値が分からないもののほうが世の中には多いんですよ。

おわり

というわけで、

なんでこいつ人気があるんだろうと思ったときは、自分が身につけてない価値観があるんじゃないかということを考えてみてください。

価値観自体を身に付けるってのは結構難しくて、自分が体感をしてグッとこないと見につかないっていうことはあるので、

価値観を身につけるって言う事は時間がかかるかもしれません。

でもわかんなかったら分かんなかったでそのままにしておいて、攻撃や否定はしない方がいいんじゃないかなと思います。

やっぱり一旦攻撃や否定をすると、あとでその価値観を受け入れることが難しくなっちゃうので、自分が成長しないんですよね。

自分の成長のためにも、わかんないものは否定はしないで、わかんないままにしておくのが大事なんじゃないかなと思います。

創作活動をするときにも、複数の価値を身につけておくと「自分は演奏はへただけど、この価値基準上でなら強いんじゃないか」というのも見つかるんじゃないかなと思います。

ではまた。

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