ハリウッド式オーケストレーションをオンラインレッスンで学んでみた

こおろぎの活動

ハリウッドの映画のような、近代的なオーケストレーションってどうやって学ぶかご存知ですか?

例えばこういった曲。

実は僕、まったく知らなくて困ってたんですが、フリーBGMサイト、DOVA-SYNDROME経由で知り合いになったロサンゼルス在住の作、編曲家REV(@revmusicprod )さんがレッスンを始めるということで、初めての生徒になってみました。

プロフィール

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REV : 作曲家/編曲家(オーケストレーター)

音楽大学の作曲科を卒業。フリーランスとして活動をした後、アメリカのロサン
ゼルスに渡りハリウッド式映画音楽作曲法を学ぶ。現在は日本とアメリカだけで
なく、ヨーロッパのプロジェクトにも参加している。

音楽教育にも高い関心を持ち、日本では学ぶことが難しい映画音楽作曲法の指導
に取り組むべく、日々研鑽を積んでいる。 – プロフィールより

実際に海外で制作されている方です。

ざっくり詳細

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✓扱うのは主に劇伴音楽(映画・テレビドラマ・アニメ・演劇)やゲーム音楽などの商業音楽
✓カリキュラムは基礎の和声法・対位法・管弦楽法や、特定の分野(対位法やオーケストレーションなど)に焦点を当てた内容を事前のヒアリングで調整
✓回数は単発のレッスンから月に2回または3回
✓無料インターネット通話サービス【Skype(スカイプ)】を利用

料金は変わるかもしれませんのでここには書きません。

料金など、詳しくはこちら → 受講システム・料金 | REV Music Production

レッスンを受けてよかった事

✓超有名曲のオーケストラスコアを見ることができる
✓自分の学習の方法の確認ができた
✓課題が見えてきた
✓海外の動向、書籍、メーカー等を教えてもらえる

もちろん技術的な事も勉強になったのですが、日本では手に入らない、超有名曲のスコアが見れます。例えばドラマ「24」や、映画「バットマン」のテーマなど。たとえ買えたとしても一冊1万円くらいするんですよねこういうの。

Skypeの画面越しにしか見せてもらえませんが、ある程度オーケストラスコアを読み慣れていれば一回見るだけでおおまかには把握できるかなと思います。それとは別にコンデンスド・スコア(簡略に表した楽譜)はもらえるので後で復習もできます。

僕は音大にも入った事がないし、ずっと個人でオーケストラの学習をしてきたんですが、他の方に教わることで、自分の学習で抜けている所を確認できました。後半は一緒に曲をアナライズしていくのですが、僕一人だと見つけられないような着眼点がありました。

課題も見えてきました。恐らく一人でやってると無意識に苦手部分は避けるようにしてるんでしょう。僕はモードが弱いですね。概念がきちんと理解できてない。また、4声のハーモナイゼーションもめんどくさいのでやらなかったんですよね。

あと、英語が苦手なので海外の書籍や製品を見つけるのが難しいのですが、そういったものを色々と教えてもらいました。海外の動きや今どういったトレンドがあるのか、なども。あちらでは定期的に勉強会も開かれてるみたいですね。

REV(@revmusicprod )さんはツイッターで海外の情報を色々流してくれるので、気になった方はフォローしておくといいと思いますよ。

具体的なカリキュラム

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実際に学習した内容です。

僕は中・上級者コースなのですが、基礎や、ピンポイントで学びたいという方は調整してもらえるようです。

*オーケストレーション・コース(中・上級編)

近現代音楽で用いられる管弦楽技法の学習を通して、より高度なテクニックの習得を目指します。また、劇伴やゲームをはじめとする商業音楽の制作に役立つ作編曲法やモックアップ・スキルの向上を図ります。

第1回 スケッチ・スコア | スケッチの取り方について
第2回 近現代の奏法とその記譜法 | レコーディングの現場で使われる各種奏法の解説
第3回 近現代の奏法とその記譜法 | レコーディングの現場で使われる各種奏法の解説
第4回 オーケストレーション ① | アレンジング・テクニックの学習
第5回 オーケストレーション ② | 近現代の書法について
第6回 21世紀のスコアリング | 現在主流のアプローチと特殊な編成について
第7~9回 アナリーゼ | ハリウッド式オーケストレーションの分析・研究

全部で3ヶ月程度でした。ざっくりと内容を書き出すと

・スケッチ・スコアは最低限の音を書いたラフなスコア。調号を使わない、という事も知りました。

・アレンジング・テクニックは、ハーモナイゼーション、テクスチャーなど、より技術的なこと。

・近現代の楽器法と記譜法では特殊な奏法が実際の曲の中でどう使われているのか、楽譜はどうなっているのかがわかりました。

音源を買って特殊奏法が入ってても、どういう場面で使うのかわからなかったりするんですよね。楽譜でどう指示してあるのかも興味深かった。自分でサウンド、デザインする時にもヒントになりそう。

・現在主流のアプローチと特殊な編成については、主にDAW上でのテクニック。リバーブの使い方など。

・ハリウッド式オーケストレーションの分析・研究は、1回で1曲のアナリーゼをしていく内容。濃かった。

・課題もありました。スコアを書いたり、実際に音を打ち込んだり。半分くらいすっぽかしましたが…すいませんでした…なかなか添削される機会もないので新鮮でしたね。

結果

勉強したら実践、ということでハリウッドを意識して曲を作ってみました。

おわりに

というわけで今後はハリウッドっぽいサウンドも取り入れていきたい。

REVさんの読み方はレヴ、でいいのでしょうか。気になってたけど最後まで聞けませんでした。

ではでは。

あらためて、詳しい内容は下のリンクから。生徒募集中ということです! 

・作曲・編曲オンラインレッスン | REV Music Production