【アナライズ】バルトーク 舞踏組曲 (Bartók Béla Tanz-suite Sz.77) その2

アナライズ

バルトーク 舞踏組曲 (Bartók Béla Tanz-suite Sz.77)のアナライズその1からの続き。

このビデオを元に分析していきます。

第3舞曲 Allegro vivace

”ハンガリー・ルーマニア・アラブのそれぞれの要素を持つ舞曲”とある

5:39〜 いきなり民族音楽っぽい音階。RPGの街のBGMでも使われてそうな曲調。キャッチーだなあ。ファゴットの音色もいい味を出してる。この動画のイントネーションは気になるけど・・・ 高いからかな。

5:46〜 弦がむちゃくちゃすぎるw とりあえず、主旋律と同じ音じゃないってことと、5度インターバルの音程を順次進行で動かしてるってことしかわからない。

※上の赤:クラリネット 下の赤:ストリングス 青:ピアノ

5度音程、5音音階の一歩踏み込んだ使い方と思っておこう。

5:53〜 の盛り上がる所も1、5度の平行で和声付けしてある。ストリングスは主旋律より上にならないように伴奏のトップの音を調節してる。

6:30〜 DとGしか使ってないのになんでこんなに豊かに響くんだろう。non divでの弦の使い方が印象的。ハーモニクスで交互に弾いてる

あとリズムが鬼畜。3/4,5/8,2/4,7/8を組み合わせてる。民族音楽特有の言葉に合わせたリズムを採用してるんだろうなと。

6:58〜 フルート、チェレスタ、弦のトレモロが美しい。弦はsul ponticello(駒よりに弾く)で倍音を出してる。ハープのグリスダウンとピアノのグリスアップで締める。

7:12〜 ピアノ2人、ハープののフレーズの絡み方がなんだかすごい。スコア見た感じ弦もすごい。と思って打ち込んでみたら単純にバラして詰んでるだけだった。あとトップはハーモニクス。

※赤:ピアノ1 紫:ピアノ2 青:ハープ

7:23〜 ヴァイオリンのダブルストップ。力強い。リズムは単純に表と裏っていう感じ。後半変拍子。

8:11〜 幻想的。Cから4度で5つ詰んだ和音。

8:31〜 1stヴァイオリンが怒られそうなくらい高いし速い。最高E6。少なくとも僕の持ってる音源だと出ない。ファゴットとホルンの組み合わせが泥臭く聴こえる。

第4舞曲 Molto tranquillo

”バルトークお得意の「夜の音楽」を思わせる静かな舞曲で、アラブ風の旋律”

8:47〜 幻想的。雅楽の「笙」のような感じの音になっているのが面白い。弦がG,A,C,Dを壁の様に詰んでる。あとホルン、ピアノ。トップはDのフルート。

イングリッシュホルンとバスクラリネットの組み合わせがいい雰囲気。しかし拍子が鬼畜。3+2+3/8拍子って何w

9:44〜 下と上の和音をほぼ平行かつ逆に動かしてる。トランペットはpppp。難しそう・・・

10:00〜 ここらへんもそうだけど、ドラクエっぽい音階がちょこちょこ出てくる。

11:10〜 ハーモニクスのみでメロディ。珍しい使い方。

 

というわけでその2終了です。案外シンプルなので理解しやすいです。変拍子の使い方と、楽器による色彩の付け方を参考に出来ればなと思っておりますです。

そして、色々な所で影響を受けた音楽を感じさせますね。ドラクエもそうだし、FF12もこういう感じあったし、ゲームのフィールドで使われやすいのかな。

ではでは。

その3

【アナライズ】バルトーク 舞踏組曲 (Bartók Béla Tanz-suite Sz.77) その3

その1はこちら。

【アナライズ】バルトーク 舞踏組曲 (Bartók Béla Tanz-suite Sz.77) その1

舞踏組曲 (バルトーク) – Wikipedia