分析や予測をするほど成功は遠ざかる。成功はランダムにやってくるから。

教則本・その他本

今回は『成功は“ランダム”にやってくる!』という本を紹介します。

成功は“ランダム”にやってくる! チャンスの瞬間「クリック・モーメント」のつかみ方

最近で最も興奮して読みすすめた一冊です。

成功に向けて分析や予測をするほど成功は遠ざかる

ほとんどの状況において、ルールは常に変化している。しかも、スポーツやクラシック音楽と違い、まったく予測不可能な方向に向かう。

市場を分析し、成功に必要なものを予測すると、成功する可能性は減ってしまう。

もし成功にいたる持続可能なアプローチを開発したいと思うなら、世界はランダムであることを認識すると同時に、ある種の理論的根拠を持ったアプローチをとらなければならない。

相場に勝つための情報のうち、簡単に入手できるものには意味がないという。ほかの人々も同じ方法を求めるからだ。自分が作出した利点は消滅し、成功はかつてないほど遠ざかる。

もし成功にいたる持続可能なアプローチを開発したいと思うなら、世界はランダムであることを認識すると同時に、ある種の理論的根拠を持ったアプローチをとらなければならない。

ここで大事なのは、変化は予測不可能だということ。ルールはランダムに変化する。

なかなか過激な結論ですが、そう考えると色々なことに納得がいきます。

ということは、成功者の言葉というのは、これからの成功のためには全く参考にならないのでは。

ボールから目をそらせ

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成功は、偶然の瞬間、予期せぬ自然発生的なアプローチ、意外な組み合わせ、幸運など、予測 したり計画したりできないことから生まれる。

論理 を活用して次の動きを入念に計画すると、墓穴を掘りがちである。そうではなく、行動のなかに意図的にランダム性を取り入れればいい。自分が何をしているかは把握 していると感じつつ、偶然に対しても心を開いておかなければなら ない。

自分 の周りにある可能性を発見し、つながりを持つためには、ボールから目をそらす必要がある。

私たちは、手元にある仕事に集中することに慣れている。予測した通りに、着実に進展していると、満足感が得られる。しかし、その方法では、ほかの人にはないアイデアや機会を見いだせる、予想外の瞬間 が訪れにくく なる。

ランダムを利用して成功するためには、予想外の出来事に対して心をオープンにしておくこと。ひらめきが入り込むスキを作っておく。

現在のやるべき事とは違っても、自分の好奇心に素直になって行動する事。

色々なことを知ったうえで、それを無視するということでもある。年をとると成功しづらくなる原因は、結果を知りすぎて過程を無意識に飛ばしているためだと思う。

何度も、小さく、目的ある賭けをする

成功するためには次から次に賭けを行うことが重要。

たとえ明確な目標がなくても、行動を起こすべきである

複雑 エネルギーを引き起こす機会を得るためには、複雑エネルギーが引っ掛かる場所を作らなければならない。それは、行動を起こすことだ。

今までの話から考えると、コストを集中的にかけて制作して、それで1発当てるというのは難しいことだとわかります。

なぜなら、集中したことによって失敗できなくなる。王道で安全なものを作ろうとするから。

成功は「正しいか間違っているかわからない」所からやってくる。コストをかけすぎて、それを必ず回収しようとするとその領域に踏み込めない。

なので、小さく賭ける。ラフなものを動画や音楽の投稿サービスに投稿して反応をみる所からはじめる。反応が大きいものが出てきたら、そこに倍がけしてきちんと制作する。成功するためにお金をかけるんじゃなくて、成功したものにお金をかけ、それを強化する。

実際、現在のネット上の成功パターンの多くはそういう感じではないですか?

また、僕が意識しているのは、音楽以外のことでも、自分の好きなことはきちんと発信しておくこと。思いがけない所から何かが発生したりします。

本書では触れられていませんが、賭けをする際は「失敗に気づけるかどうか」「それが賭けとして成立しているか」も大事だと思います。

失敗に気が付かず、成功の確率が低い方法をとり続けたり、自分で賭けだと思っていても、すでに誰かが実行していて、それがすでに賭けとして意味がなかったり。

音楽の場合は二面性がある

クラシック音楽の定義と形には、不変で厳密な指標が与えられている。ある種の構造的完全性があり、クラシックにふさわしい形に維持されなければならない。そのため、 チェロの初心者 が、ヨーヨー・マのような名演奏家はもちろん、経験豊富な音楽家に勝つことは絶対にない。

一方、 ヒップホップの定義にはルールがなく、流動的であり、予測できない方法で初心者が突然入り込むことができる。

音楽の場合は、ルールの変化がある場所と、ない場所がある。

なので、ルールが固定されている場所とされていない場所を分類して、戦い方を変えなければいけない。

勝ち方が固まっているジャンルほどランダム性が無くなってくるので、資本や時間をかけたほうが勝つし、知名度が高いほうが有利。

固まっていないジャンルほどランダムで成功する確率が高いので、それを利用する。

最近だったらボーカロイド界隈の流れはわかりやすいですね。最初のころは成功はランダムだったけれど、数年後には勝てる曲調、人が固まってきた。

クラシックや伝統的な音楽以外はどの場所もまだまだランダム性は残っていると思いますが。

おわりに

このブログが僕の成功までの道のりを記録したものだったとして、やりかたをそのままなぞっても成功できないということですね。がっはっは。

ここでは書ききれなかった部分も面白いのでおすすめです。