【アナライズ】ストラヴィンスキー 春の祭典(Igor Stravinsky / Rite of Spring)第2楽章

アナライズ

ストラヴィンスキー 春の祭典(Igor Stravinsky – Rite of Spring)第1楽章の続き。

おそらく最も有名な第2楽章「The Augurs of Spring Dances of the Young Girls」「春のきざし(乙女達の踊り)」やります。

この動画を元にアナライズをしていきます。

2 The Augurs of Spring Dances of the Young Girls

3:32〜 EとE♭7の第2回転型を同時に鳴らしてる。強引に1つのコードにするとEM7+9+11 13。弦は各パートダブルストップで力強さを出してる。詰み方は重複せずに縦にきっちり詰んである。

ホルンがかなり低い音。

8分の下げ弓で刻むのも当時は斬新だったっぽい。まるでギターみたいな弾き方。

3:48〜 ピッコロをトップに木管でアクセント。和音が意味わかんない。

3:55〜 ここは頭に叩き込みたいアプローチ。

イングリッシュホルンが8分でD♭B♭E♭B♭を繰り返し。ファゴットは2小節毎に交代しながらC-D♭をずっとトリル。オーボエはずっとC。コントラバスとチェロでE♭からの5度詰みの和音のアルペジオ。4分音符を6区切りで。ヴィオラが8分の3連でCのコード。調、リズム、音色がバラバラに鳴ってる。んで一つ人つの和音はシンプルに。

3:59〜ブラスはコンバス、チェロと同じ6個詰んだ5度インターバルの和音。ピッコロ、クラリネットが一緒に鳴ってる。

その後弦によって別の音階とリズムが入ってくる。フルートのフラッテルツンゲ(巻き舌でのトレモロ)は頭に入れておこう。フルート、その次にクラリネットが出しやすい。

4:07のアプローチが顕著だけど、5度インターバルの和音の上に4度インターバルの和音が乗ってる。調の概念が薄くなる。っていうかマジキチ。

4:08〜 弦の強弱の付け方のみでバリエーションを出してる。

4:44〜 弦と金管、ティンパニでのキメ。

4:49〜 楽器の受け渡しが異常なくらい多い。しかも白玉からなのでリズムを合わせるのが難しそう。フレーズは単純。

4:56〜 ヴィオラが駆け上がりからのスタッカート。クラリネットのスタッカートにチェロのハーモニクス。チェロのハーモニクスってこの早さで演奏出来るのだろうか・・・。奏法による表情の付け方が変態。

5:01〜 弦のコル・レーニョ(弦を弓の柄で叩く)。主旋律が民族的。トリルを連続で使うアプローチなどはパクりたい。

5:37〜 ポリリズム。2/4でチェロが8分音符で6つ取り。主旋律はトロンボーンの4和音。副旋律はフルート、ピッコロ、ヴィオラの駆け下がりも面白い。トリルまた使ってる。

画像はご覧の通りカオス。

5:53で動画のトロンボーンの人に注目

5:56〜 弦のアンサンブル。これは意味がわからないw色彩的にしかとられられない。

6:13〜 ここからまた盛り上がっていく。弦はどんどん音域が広くなる。ホルンは交代でスタッカート。木管のフラッテルツンゲの半音が曲中を横断していく感じが面白い。効果音的。

主旋律はピッコロ、ピッコロトランペット、1stヴァイオリンだけなので結構薄い。トップなので目立つけど。

 

第2楽章終了。前半は複調を使ったアプローチ。後半は和声の分析が無意味な、色彩的なアプローチが多かったです。もう偶然性を楽しんでるとしか思えない。

「若き野蛮人」の本気を見ました。ではまた。

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このスコアで見てます。

イーゴリ・ストラヴィンスキー – Wikipedia

春の祭典 – Wikipedia